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2010-12-09

エピソード「先輩、娘の名前……何にします?」(ノベル)

昨日、僕と逢の間に娘が生まれた。
昨日は本当に大変な1日だった。僕と逢は昨日、死闘を繰り広げた。
死闘とは無論、僕の刑事としての死闘と、逢の母としての死闘のことだ。
僕は同僚で大学の同期の華村政治に呼び出され……
指名手配犯を逮捕すべく奴らのアジトに向かった。
華村政治と、同じく同僚で大学の同期の松原正義の二人とともに……
犯人とその2人の仲間と闘い、一時は犯人に殺されそうになるが……
間一髪相手の隙をつき、無事逮捕に至った。
一方その頃、逢もついに二度目の陣痛に襲われ、出産という名の死闘を始める。
ちょうどその頃、僕は犯人と死闘を繰り広げていて……
出産の瞬間に間に合わないかと思われたが……
ちょうど僕が仕事から戻ったら逢の出産が本格的に始まり……
見事二人で力を合わせて出産という名の死闘を乗り切った!
二人とも今までの人生でこれほどに疲れた日はなかった。
昨日は家族3人で病室に泊まり、ぐっすり休むことにした。
これほどに幸せな一時はたぶん今までなかったと思う。

一夜明け、午前7時。
静かな病室。この部屋は4人まで入院できる病室だが、今は逢しか入院していない。
家族3人とも疲れ果てて熟睡している。もうじき朝の回診が来るということも忘れて……。

シャー。
病室内を隔てるカーテンの開く音がする。

「あら……」

誰か分からないけど、聞き覚えのある女の人の声がする。

「お疲れのようね。でも、そろそろ起きなきゃだめよ」

「う……」

僕は眩しくて目を開けた。

「何だ?……あ」
「ふふっ、おはよう」

何か聞き覚えのある声だと思ったらやっぱりな!

「逢、起きろ!」
「うう……」
「早く起きろって!ふ~」
「ひゃう!」

僕は寝ている逢の耳元に息を吹きかけた。
逢はびっくりして飛び起きる!

「おはよう」
「おは……あ!」

逢も気付いたようだ。

「つ、塚原先輩!おはようございます」
「おはよう、七咲」
「塚原先輩、おはようございます」
「おはよう、しゅう君」
「ご、ごめんなさい。私塚原先輩が目の前にいらっしゃるのに」
「ううん。いいの。相当お疲れのようだったから、こっちこそ起こしちゃってごめんね」
「いいんですよ。そろそろ回診の時間ですから」
「それにしても先輩。寝ている私の耳元に息を吹きかけるなんて……ひどいです」
「あはは……だって普通に起こしたんじゃつまらないから」
「笑い事じゃないです!それにつまらないって……」
「ま、起きたらからいいよ」
「よくないです!」

ガシッ。
逢の肘鉄を食らう。

「いてっ。家庭内暴力だ……ひどい」
「仕返しです」
「ふふっ、相変わらず尻に敷かれてるようね」
「いや、尻に敷いてるのは僕の方で……」
「それで?塚原先輩、昨日に引き続き今日もこんな朝早くからどうなさったんです?」
「スルーかよ……」
「二人の顔が見たくなってね。それと……出産おめでとう」
「ありがとうございます」
「ありがとうございます」

僕も逢も塚原先輩に一礼する。

「助産師たちから聞いたわよ。何やら血まみれで分娩室に入って行ったとか」
「あ……聞いちゃったんですか……」
「……」

僕は唖然とした。逢も黙った。

「最初は不審者かと思ってびっくりしたけど、奥さんの元に駆け寄って必死で応援してる姿を見て感動したって」
「……そう……ですか……」
「何かもう一晩で病院中の噂になってるそうよ。伝説の勇者……なんて呼ぶ人もいるわ」
「ぼ、僕が……伝説の……勇者。そっか、僕がこの病院の伝説を作ったんだ……やった!」
「別に……嬉しくないです。先輩は恥ずかしくないんですか?」
「恥ずかしい?え?逢は恥ずかしいのか?」
「当たり前です」
「う……」
「それにしても不思議な運命ね。数年前はしゅう君の方が患者さんだったのに」
「ああ、例の記憶喪失の一件ですか。あの時は精神科に大変お世話になりました。逢にも塚原先輩にも」
「……」
「その患者さんが今や伝説の勇者とはね……」
「や、やめて下さい。さすがに何回もそう呼ばれると逢じゃありませんが、恥ずかしくなります」
「ふふっ。もう傷の方は大丈夫なの?」
「はい。逢の出産が終わった直後に手当てしてもらいました。まだ少し痛みますが」
「大変ね。命懸けの仕事だもの」
「はい、大変です。でも僕が望んだ仕事ですから、弱音を吐かずに頑張ってます」
「偉いわね」
「いえ、そんなことないです。刑事に成り立ての頃、弱音ばっかり吐いてたら逢に叱られました」
「ええ。あの頃の先輩は本当にだらしなかったです。思いっきり頬を平手打ちしてあげました」
「逢の鞭……か」
「はい」
「え?逢の鞭?」
「いえ、何でもないわ」

もしかして塚原先輩、何か知ってるのか?
(参照:エピソード「先輩、しっかりして下さい」(ノベル)

「それじゃ、そろそろ回診が来るから私はこれで失礼するわ」
「塚原先輩、ありがとうございます」
「ありがとうございます」
「今度はその子を連れて小児科に遊びにいらっしゃい。いつでも大歓迎よ」
「遊びに……って。塚原先輩、お忙しいのにそれは……」
「別にいいわよ。数分だけなら。顔を見るだけでもね」
「わかりました」
「あ、そうだ。昨日はおもちゃ、ありがとうございました。非常に役に立ちました」
「え?おもちゃですか?何の役に?」
「おもちゃに生命を救われた」
「はい??」
「ふふっ。何が何だかよく分からないけど、どういたしまして。それじゃあね」
「はい!ありがとうございました」

塚原先輩が病室を去って行く。

「あの……先輩?」
「ん?」
「おもちゃに生命を救われたってどういうことです?」
「……さあね。じゃ、ちょっと朝飯買いに行って来よう」
「もう……先輩!」

逢と娘を残し、僕は一人売店へと向かった。
どういうことか気になる方はこれの前の話を読んで下さい(笑)
(参照:エピローグ特別編「先輩、私最高に嬉しいです!! 後編:二人の死闘、そして……」

その後、逢は僕と一緒に朝食を食べ、今日の午前中に退院となった。
一昨日の夜に入院し、昨日の午後に出産し、今日の午前中に退院……長いようで短い3日間だった。
思えば色々なことがあった。
逢と深夜の病室でふざけあって、あんなことやこんなことをした。
それから一緒に寝て、翌朝塚原先輩に痛い方法で強制的に起こされた。
刑事として、それから父親としての死闘を繰り広げた。
すべてが終わって清々しい朝を迎えた。
この病院には逢や塚原先輩、それに他の仲間たちとのたくさんの思い出が詰まっている。
そしてこれからはこの子との思い出もまたここで作っていく。
僕は色々なことを思いながら、この病院を後にした。

その帰り道、逢がふと呟く。

「名前……何にします?」
「え?」
「もしかしてまだ決めてないんですか?この子の名前」
「え?……あ……うん。ごめん」
「私に謝らないで下さい」
「あ……ごめん」

僕は娘に謝った。

「まったく……仕方ないお父さんですね」
「そう言う逢は決めたのか?」
「はい。いくつか候補を考えました」
「へぇ、偉いなぁ」
「おかげで寝不足ですが」
「……何だ、昨夜からずっと考えてたのか!全然偉くない」
「考えない人よりはましです!」
「……そりゃそうだ」

しばらくして家に着く。

「ただいま」
「ただいま」
「はぁ……2日ぶりの我が家です」
「そっか。僕は昨日一旦帰って来たけど、逢は病院に2泊3日してたからなぁ」
「はい、そうです」
「お疲れ様。どうする?寝る?」
「いえ、先にこの子の名前を決めましょう」
「うん、そうだな」

逢がいくつか候補を挙げる。
逢が挙げた名前は一文字の漢字だった。
何故かと言うと、これが七咲家の女の伝統だそうだ。
逢のお母さん、つまりこの子のおばあちゃんの名前は希(のぞみ)さん。
で、この子のお母さんの名前は逢。
……はぁ。なるほど。そういうことか。だからこの子も一文字なのか。納得。
ちなみに、この七咲家の伝統はこの七咲アフターストーリーだけの設定です。
(参照:第12話「先輩、私を知ってください」

「うーん……」
「だめ……ですか?」
「いや、だめじゃないんだけど……何かなぁ」
「何か……何です?」
「ありふれてない?僕と逢だけの独自性みたいなものがほしい」
「独自性……ですか?」
「そう。共通点みたいな」
「共通点?」


ここでこれまでの逢との思い出を振り返ってみる。
思い出の中の僕と逢の共通点といえば……

「輝」:同じ出身高校である輝日東高校から一文字もらう。
七咲輝……ななさきてる?男の名前じゃないか?ななさ、きてる?うーん……。それともななさきかぐや?
変な名前だなぁ。それに逢のご両親も同じ輝日東高校出身だからな……独自性の欠片もない。

「水」:逢が水泳部であることから。
七咲水……七咲、水。ないな。うん。

「数」:逢に数学を教えたことがあった。
七咲数……ありえない。

「桜」:逢と一緒に輝日東神社の二期桜を見に行ったことがあった。逢は二期桜に似てる……僕は逢にそう言った。
七咲桜……逢も一応候補に入れてたけど……何かありふれてるなぁ。
(どうでもいい話。テレビアニメアマガミSSのスポンサーの一つに黄桜っていう会社があるようです。
よく黄桜のCMが流れていました。ななさ黄桜……微妙過ぎる!だから却下)

「猫」:そういえば輝日東高校の校舎裏によく黒い野良猫がいたなぁ。逢はプーって呼んでたっけ。
七咲猫……バカか、真面目に考えろ!

「花」:逢と一緒に花火を見たことがあった。恥ずかしいからって、エアコンのない部屋を閉め切って。
七咲花……逢も一応候補に入れてたけど……やっぱり何かありふれてるなぁ。

うーん……他には……
僕は七咲アフターストーリーの方からも何かないか考えてみるが……

「……」
「先輩?さっきから何を黙っているんです?」
「……だめだ」
「え?」
「いい名前が思い浮かばない」

僕は両手で頭を抱えてそのまま横になる。

「やっぱり難しいですよね。一文字の名前って」
「絢辻詞、棚町薫、塚原響……うーん。人の名前じゃだめだな」
「そうですよ」
「うーん……」
「先輩の名前の由来って何ですか?」
「え?僕?」
「はい。ひらがな3つでしゅう……」
「ああ、僕か……かっこいいから……らしい」
「え?かっこいい?」
「ほら、しゅうって最後が伸びる音だから何か駆け抜けてく感じがするよね?」
「しゅう……しゅう……しゅう……そうですか?」
「え?違う??」
「駆け抜けてく……というよりは消えてく……ですよね?」
「なっ!?消えてく……だと!?」
「はい。すごく弱々しいです」
「弱々しい!?ひどい!!よくも言ったな!?」

僕は起き上がって逢にちょっかいを出す。

「きゃ!やめて下さい」
「おらおら!」
「くすぐったいでしゅう……」
「まだ言うか!」

まあ、本当の「しゅう」の名前の由来はそれじゃないんですけどね……(笑)
(参照:このブログを開設した経緯について

「ほ、本当にやめて下さい……じょ、冗談ですから」
「ひどいよ。人の名前を勝手に……あ!」
「え?」

逢にちょっかいを出した時に逢の上着の胸ポケットに入っている安全祈願のお守りが見えた。

「これも持ってったのか」
「はい」
「普通安全祈願じゃなくて安産祈願のお守りだよな。しかもこの安全祈願のお守り、すでに効力が切れているはずだ」
「もちろん安産祈願のお守りも持って行きましたよ。先輩に買ってもらった日から肌身離さず持ってます」

安産祈願のお守りは今年の2月、逢の誕生日の前に買ってあげた。
(参照:エピローグ特別編「先輩、私最高に嬉しいです!! 前編:一緒に過ごした半年間」
それはいいんだ。
だけど、安全祈願のお守りは4年前、僕が記憶喪失になった年の4月上旬に逢と一緒に買ったものだ。
(参照:第17話「先輩、これからもよろしくお願いします」
お守りの効力は1年くらいなので、このお守りも切れているはずだ。

「この安全祈願のお守りは4年前に先輩の生命を救ってくれました。だからもしかしたらと思って」
「逢の生命も救ってくれると?」
「はい」
「なるほど」

安全祈願のお守り……か。
これが僕と逢を強く結びつけてくれた。
これがなかったら僕は今頃この世にはいなかった。
娘も生まれなかった。
安全祈願のお守りが僕の生命を救ってくれたおかげで、僕は今最高に幸せなんだ。
あの時、生命は救われたものの記憶喪失になったおかげで、逢との婚約に至った。
本当に僕と逢にとって大切な思い出の品なんだ。
だから二人とも手放さずにずっと大事に持っている。
これからもずっと二人を守ってくれると信じて……。

「あ、そうか!」
「先輩……どうしました?」
「たった今いい名前が思い付いた!」
「え?本当ですか?」

僕と逢の娘の名前は……祈(いのり)
安全祈願から一文字とって
4年前の4月上旬……
逢と同棲し始めたアパートの近くの神社で買った安全祈願のお守り。
同年の10月中旬に僕は登山中に誤って山から転落した。
20mの高さから落ちても軽い打撲で済んだのはこのお守りのおかげ。
落下中に僕の中から飛び出したこのお守りを僕は懸命に握った……
お守りが残り3m地点で木の小枝に引っ掛かって落下を止めてくれた。
そのおかげで僕は生命を救われたんだ。
生命は救われたものの、結局高所恐怖症で記憶喪失になった……。
それでも生命を救ってくれたおかげで僕もこの子もここにいる。
そしてお守りをヒントに逢が懸命に助けてくれた。
記憶喪失から抜け出せたのはお守りと逢のおかげなんだ。
思えば、逢と同棲し始めた時、つまり仮の夫婦だった時から……
ずっと、このお守りが僕らを守ってくれていた。
はずっと僕らのそばにいてくれた。
これは僕らの大切な思い出なんだ。
このお守りのおかげで僕らは結ばれ……この子がこの世に生まれてきた。
安全祈願のお守りによって結ばれた僕らの子……
だからなんだ。


……ですか?」

うん。この安全祈願のお守り同様、絶対に手放さない、大切な娘だ。
しかもこのお守りはすでに効力が切れているはずなのに……
実はまだ効力が続いている!
このお守りの効力は絶対に切れない!
この子もきっとこのお守り同様、ずっと僕らを守ってくれる!
だから!


「……」
「だめ……か?」
「七咲祈……でも、二人目以降はどうするんです?」
「え?二人目??まだ産むの??」
「い、いけませんか?もしもの時の話ですが……」
「い、いや、いけなくはないけど……むしろ嬉しいけど……考えてなかった」
「……」
「でもさ」
「はい」
「これからいっぱい思い出が増えていくんだ。僕と逢とその子の思い出が」
「ええ」
「そしたらさ、また何か大切なものが見つかるかもしれない。それを名前に使っていけばいいと思う」
「二人……いえ、三人だけの大切な思い出ですか」
「うん。それにさ」
「はい」
「記憶喪失から抜け出せたのはお守りと逢だけのおかげじゃない、みんなの支えがあったからなんだ」
「ええ、そうですね」

だから、その時のみんなの必死の思い、早く治ってほしいという祈り……
僕と逢がいつまでも健康で、いい夫婦であってほしいという祈り……
それに、これからこの子がいい子に育ってほしいという祈り……
色んな祈りを込めてのだ。


「……なるほど」
「僕が担ぎ込まれたあの病院で、今度はこの子が生まれた……それは偶然じゃないと思う」
「しゅう先輩に私にこの子……。ふふっ、三人揃ってあの病院ですか」
「うん。あの病院はもう七咲家の思い出の場所なんだよ」
「分かりました。この子の名前はです。いい名前、ありがとうございます」
「いやいや、偶然思い付いただけだから」
「やっぱり……しゅう先輩の子でよかったです」
「え?」
「本当にいいお父さんですよ」
「そ、そんな……そんなわけないだろ」
「はい、お父さん」
「え?」
「ほら、あなたの子ですよ。抱いてあげて下さい」
「え?ど、どう抱けばいいの?」
「知らないんですか?赤ちゃんの抱き方」
「し、知らないよ。抱いたことないし。そう言う逢こそどこで?」
「私は小学生の時、しょっちゅう郁夫を抱いてましたよ」
「あ、そっか」
「私はお母さんじゃないのに、おっぱいねだられて大変でした」
「は??な、何ぃ!?おっぱいだとぉ!?」

い、郁夫の奴……う、うらやましい!!

「冗談です」
「え?」
「ふふっ、本気にしちゃいましたか。お父さんになっても相変わらずエッチなんですね」
「くそ!してやられた……」

冗談かよおおおおお(笑)

あれ?てことは祈は逢のおっぱいを……?

う、うらやましい!!
おっぱいの時間だけ僕が代わりたい!!


「どこを見ているんです?」
「あ……いや、その胸ポケットの安全祈願のお守りを……」
「嘘ですね。本当はエッチなことを考えていたんじゃないですか?」
「ち、違う……」
「ふふっ」

逢の胸を見つめていたことが逢にバレバレだった。
日頃の行いが悪いからだ。

「ほら、つべこべ言わずに抱いてあげて下さい」
「う、うん」

逢に指導されながら祈を抱いた。
温かい。何だかふわふわした抱き心地だ。

「はぁ……」

僕は祈にすっかり癒された。
思わず深いため息が出た。

「温かいですよね」
「うん」

逢は僕の隣に座って祈の頭をなでた。

「はぁ……赤ちゃんっていいよな」
「はい」
「思わず、こう……すりすりしたく……う……ん?」
「ふふっ」
「え?どうして?」

逢に額を押さえられている!
すりすりしたくてもできない!
悔しい!!

「これは犯罪です!見逃しません」
「え?どうしてだよ?僕の子なのに……」
「確かに先輩の子ですが、私の子でもあるんです!ですから私が許可しないとだめです」
「許可して下さい!」
「だめです」
「どうして?」
「いい歳した男が幼女に手を出すなんて児童ポルノ法で訴えますよ」
「そんな……ひどい」
「それに、この子のファーストキスを奪うつもりですか?」
「え?」
「ファーストキスの相手が父親だなんて知ったらこの子、ショックを受けますよ」
「そこは……逢が黙っておけば」
「私は嘘を吐きたくありません。祈にすべて話して場合によっては離婚です」
「う……」

僕は言葉を失う。
あまりにもひどい現実をつきつけられた!

僕が唖然としている間に逢は祈を僕から離し、自分のベッドに寝かせて来た。

「そんな……」
「先輩?そんなに落ち込まないで下さい」
「だって……」
「私はただ……これまでみたいに先輩に私だけを見続けてもらいたいだけなんです」
「え?」
「ふふっ、祈にちょっとだけ嫉妬してしまいました」
「逢」
「祈の将来のためにもすりすりしたりキスしたりするのはやめてあげて下さい」
「……」
「もし、そうしたくなったら……私でよければ……代わりますので」
「え?」
「私ならいくらでも受けてあげます。しゅう先輩のことをちゃんと受け止めてあげます」
「あ、逢」
「ですから……」
「……分かった」
「……」
「今まで通りにやってみるよ。祈がいるのも逢がいてくれたおかげだし」
「先輩」
「やっぱり、僕は逢のことが一番好きなんだ!」
「先輩!」

逢、ありがとう。
祈を産んでくれてありがとう。
これから祈を二人で大切に育てていこう。
そして僕はこれからもずっと愛し続けるよ。
逢のことをずっと、ずーーっとね。

……はい!しゅう先輩!
私はどこまでもあなたに付いて行きます!




七咲アフターストーリー
エピソード「先輩、娘の名前……何にします?」(ノベル)
END


はーい、というわけで、七咲アフターストーリー子育て編、制作決定でございます!!
おめでとう!!パチパチパチ!!……虚しい。
本当は書く予定はなかったのですが、夫婦編の続きが見たいという意見が購読者の方から寄せられたので……
チャレンジしちゃいました!!

いやあ、それにしても赤ちゃんっていいですねぇ。
実は僕も赤ちゃんを抱いたことはなく、ほぼ妄想100%で書いてます(笑)
それでも赤ちゃんっていいですねぇ。
しかも逢が産んだ子……たまらない!!素晴らしい!!
逢に似てスポーツ少女に育ってくれたらいいなぁ。
ついでに僕の数学が得意という長所を引き継いでくれたらいいなぁ。
これもまた祈に対する祈りとなるわけです。
間違ってもお父さんみたいな変態にだけはならないでね!
娘がかわいいからってすりすりする父親ってどうなんよ??(笑)
明らかに親バカな気がする!!七咲しゅう、けしからん!!(笑)
これもまた祈に対する祈りだ!!(笑)

なお、この子育て編はちゃんとしたストーリー制ではなく……
ほぼ思い付きで書いていく予定です。
だって、子育てしたことのない22歳のブサメン男が全部妄想書くんですよ?(笑)
それだけでもすごいって!褒めて下さい(笑)
だから5歳の話を書いたかと思えばいきなり小学生の話を書いたりと話が前後する可能性が大です。
その都度順番入れ替えたり、冒頭に説明を入れたりして工夫します。
なので、ぜひ、読んでみて下さい。
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