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2010-08-19

エピソード「死闘を終えて……」

あの死闘から、はや1週間経った……。

死闘とは無論、僕の刑事としての死闘と、逢の母としての死闘のことだ。
逢の出産予定日に、僕は同僚で大学の同期の華村政治に呼び出され……
指名手配犯を逮捕すべく奴らのアジトに向かった。
華村政治と、同じく同僚で大学の同期の松原正義の二人とともに……
犯人とその2人の仲間と闘い、一時は犯人に殺されそうになるが……
間一髪相手の隙をつき、無事逮捕に至った。
一方その頃、逢もついに二度目の陣痛に襲われ、出産という名の死闘を始める。
ちょうどその頃、僕は犯人と死闘を繰り広げていて……
出産の瞬間に間に合わないかと思われたが……
ちょうど僕が仕事から戻ったら逢の出産が本格的に始まり……
見事二人で力を合わせて出産という名の死闘を乗り切った!
二人とも今までの人生でこれほどに疲れた日はなかった。
その日の夜は家族3人で病室でぐっすり休んだ。
これほどに幸せな一時はたぶん今までなかったと思う。


その日からついに1週間経った……。
今日は僕と逢の二人が高校時代からお世話になっている塚原響先輩の結婚式がある。
お相手は職場の同僚だそうだ。
僕が山からの転落事故で、逢が出産でお世話になった総合病院があって……
そこの小児科科長を塚原先輩、外科科長をお相手の男性が務めている。
どちらも20代の若さで病院のトップクラスの医師だ。
そんなお偉いお二方の結婚式の仲人を……事もあろうか、僕と逢が務める事になった。
よく見れば、お相手の男性は、僕と逢の結婚式の参列者の中にいた気がする。
この二人、本当にいつの間に付き合っていたんだ!?
ま、それはいいとして……

逢「よくないですよ!」
しゅう「え?何が?」
逢「だから、さっきから言ってるように……どうしてこの子を連れて来ちゃったんです?」
逢「せっかく美也ちゃんがこっちに来て世話をしてあげるって言ってくれたのに」
逢は生後1週間の娘を抱いている。
しゅう「だって……わざわざ輝日東から呼ぶのは悪いだろ?」
しゅう「あいつ一応働いてるみたいだし」
しゅう「仕事サボって、タダで子供の世話をして、あいつに一体何のメリットが……?」
しゅう(それに美也じゃ信用出来ないんだよな……)
しゅう(何か頼み事をしようとすると必ず依頼料を請求されるし……)
しゅう(それに、大事な娘を落とされたらと思うと……)
逢「でも……」
しゅう「大丈夫。ここ一時的に子供預かってくれる所あるし」
しゅう「それよりも僕はこっちの方が心配だよ……」
僕は結婚式のスピーチの原稿を何度も何度も読み返す。暗記する。
しゅう(うん。今日の逢の衣装ならバッチリだ!何度も目に焼き付けたからな)
しゅう(もう二度と逢の衣装に惑わされて緊張する……なんて事はないようにしたい!)
逢「あなたも絢辻先輩みたいになれたらいいですね」
しゅう「え?」
逢「創設祭の挨拶、すごかったじゃないですか!」
逢「あの長い文章を一字一句正確に暗記して、一度も間違える事なくすらすら読んだ……」
逢「正直、すごすぎますよ」
しゅう「ああ……美也にも同じ事言われたなぁ」
しゅう「あいつの理想も絢辻さんらしい」
しゅう「義理の姉妹とはいえ、似たもの同士だねぇ……逢と美也は」
逢「そうですか。ならよかったです。クスッ」
しゅう「いいのか……?」
しゅう(正直、美也が逢に似るのは大歓迎だが、逆はちょっとな……)
しゅう(想像しただけでも恐ろしい)
逢「それはそうと、もうじき始まります。子供預かり所はどこですか?」
しゅう「ああ、こっち。付いて来て」
逢「はい」

その後、結婚式は無事に進行していく。
僕は少し緊張していたが、セリフを間違える事はなかった。
そして……指輪交換後

しゅう「では続きまして……誓いの……キス」
逢「……えっ?」
森島「わぉ!」
梅原「よっ!!待ってましたー」
塚原「……はぁ」
男性「う……」
逢「ちょっと!あなた!そんなのどこにも……」
しゅう「うん。勝手に付け加えた!いけなかった?」
逢「……」
しゅう「い、痛い痛い痛い……」
逢が僕の二の腕を力強くつねる!
逢「……」
しゅう「うう……その顔……怖い」
塚原「はぁ……やってくれたわね、あの子」
男性「ふふふっ、キミの後輩は面白い子ばっかだね」
塚原「そ……そうかな?単なる悪ふざけだと思うけど」
しゅう「さあ、お二人とも。遠慮は要りません。どうぞ!」
僕は睨みつけてくる逢を放っておいて……
にっこりと笑顔でしかもウィンクしながら言った。
逢「……」
塚原「……」
男性「ひびき……」
塚原「え?」
お相手の男性の方から塚原先輩に誓いのキスをした。
しゅう「ふっ」
逢「あ……」
森島「わぉ!オーキードーキー!!」
梅原「ひゅーひゅー!お熱いこと~」
会場は盛り上がる。
男性「ひびき……好きだ」
塚原「わ、私も……好き……です」
しゅう「お二人とも、お疲れ様でした」
しゅう「では……」

披露宴で……
しゅう「よっしゃあ!!大成功だった!!」
梅原「大将、ありがとうな」
しゅう「いいって。お前が素晴らしいものくれたからそのご褒美だよ」

回想
数日前
電話で……
梅原「なぁ、お前……塚原先輩の結婚式で仲人やるんだろ?」
しゅう「ああ」
梅原「だったらちょいと頼みがあるんだ」
しゅう「頼み?」
梅原「その……誓いのキスを……勝手に付け加えてくれないか?」
しゅう「……は?お前……頭大丈夫か?」
梅原「俺の一生のお願いだ!!塚原先輩のキスシーンを間近で見てみたいんだ!!頼む!!」
しゅう「あのなぁ……そりゃ確かに僕も見てみたいけど……」
梅原「だろ??」
しゅう「塚原先輩には今までうんとお世話になってんだ。あまりにも失礼だぞ」
梅原「分かってらい!だけど……そこを何とか!!秘蔵のお宝本1冊でどうだ?」
しゅう「おいおい……塚原先輩とお宝本1冊じゃ月とすっぽんの差だぞ?」
しゅう「失礼過ぎるなぁ……」
梅原「分かった!じゃ、じゃあ、秘蔵のお宝本5冊でどうだ!?」
梅原「どれも……たまらん!!はぁ~~~いいねぇ~~~」
しゅう「何ぃ??そんなにか!?」
梅原「ああ!これが欲しくないのかぁ」
しゅう「ほ、欲しい!!」
しゅう「塚原先輩、ごめんなさい。僕は自分の欲望に負けました……」
梅原「お?てことは?」
しゅう「分かった!考えてやるよ」
梅原「おおお!サンクス!!」
しゅう「その代わり……前払いな!」
梅原「合点承知でぃ!」

しゅう(結局塚原先輩は梅原の秘蔵のお宝本5冊の犠牲になったのだ……)
しゅう(まあ、僕としては塚原先輩のキスシーンとお宝本の両方を見れて一石二鳥なわけだが)
梅原「ああ!今日は本当にいい日だ!!」
しゅう「最高の1日だね!!」
塚原「何が……」
逢「最高なんですか?」
梅原「あ、塚原先輩……この度は……」
塚原「梅原くんは黙ってて!」
梅原「はい……」
しゅう「え、えっと……も、申し訳ございませんでした!!」
塚原「何が?別に怒ってないけど?」
しゅう「怒ってなくても謝ります!」
逢「もういいですよ」
しゅう「よくないって!」
塚原「本当にいいから!うちの……旦那が許したし」
しゅう「え?」
塚原「その……しゅう君って面白い子だねってクスクス笑ってた」
しゅう「はぁ……」
逢「さっきはつねったりして……私の方こそすみませんでした」
しゅう「い、いや、悪いのは僕だし」
しゅう(何だよ……最初から怒られないと分かっていたら、お宝本の条件要らなかったな)
しゅう(悪いな梅原。お前は大損したよ)
梅原「ちくしょー。大将め」
塚原「それじゃ、ちょっと呼ばれたから行って来るね」
しゅう「はい」
逢「……さて、私たちも娘の様子を見に行きます?」
しゅう「うん。そうしよう」
梅原「俺も!」
逢「いえ、私が誘ったのはしゅうさんだけですよ」
しゅう「うん。僕しか誘われてない。じゃあな!」
梅原「ちくしょー!!二人して冷てぇ……覚えとけ!!」

その後披露宴も無事に終了し、僕と逢は一仕事やり終え、そのまま帰宅した。


七咲家
しゅう「うん、ぐっすり寝てるみたいだ」
逢「さっきまであんなに泣いていたのに、一気に静かになりましたね」
しゅう「子供って不思議だな……さて、それじゃあ始めるか!」
子供を寝かせ、静かになったのを確認し、ここからは大人の時間を始める。
テーブルには甘いカクテルを用意し、僕と逢だけのささやかな打ち上げを行う。
今日の結婚・披露宴は本当によく頑張ったからなぁ。
ちなみに僕も逢も酒はあまり強くないので、甘いカクテルを選んだ。
逢「はい!あなた……今日は一日お疲れ様でした!乾杯!」
しゅう「逢も……今日は一日お疲れ様でした!乾杯!」
カチャーン。
逢「んぐ……んぐ……はぁ。おいしいです」
しゅう「ごく……ごく……は~!うまい」
逢「思えば……あの時も同じ事がありましたね」
しゅう「うん。僕らの結婚式の時に梅原が勝手に誓いのキスをプログラムに加えたんだっけか」
逢「本当に焦りました。どうしていいか分からず困ったものです」
しゅう「結局仕方ないから僕からキスしたな」
逢「今回もお相手の男性から……クスッ。似たもの同士です」
しゅう「本当だよ!どこまでそっくりなんだ、僕らと塚原先輩夫婦」
逢「前回の梅原先輩が今回はしゅうさんに変わりましたね」
しゅう「まあね」
逢「んぐ……んぐ……はぁ」
しゅう「それにしても新鮮だったなぁ、塚原先輩のキスシーン」
しゅう「ごく……ごく……は~!」
しゅう「初めて見てちょっと感動しちゃった」
しゅう「思わずその場で、お疲れ様でした……なーんて言っちまった」
逢「私も思わず見とれてしまいました……あんな風になれたらいいなぁって」
しゅう「塚原先輩は……本当に絵になる人だよなぁ」
逢「私は?」
しゅう「はい?」
逢「私は……その……絵になりますか?」
しゅう「えっ……ど、どうかなぁ……」
逢「ああ!!……自分の奥さんに対してそういう事言うんだ……?」
逢「さてはあなた……私よりも……塚原先輩の方が……?」
しゅう「ないない!!それは断じてないから!!」
しゅう「僕は逢の事が大好きだよ!浮気なんて決して……」
逢「だったら……私の事……もっと褒めてくださいよ」
しゅう「う、うん……」
逢「はぁ」
しゅう(どうして落ち込んでいるんだ!?)
しゅう「その……逢は……」
逢「はい」
しゅう「いつもいつも家族のために頑張っていてくれて……」
しゅう「そういうところが好きなんだ」
しゅう「確かに塚原先輩に及ばないところもあるよ」
しゅう「だけど、そんなのあって当然だよ!!」
しゅう「塚原先輩は塚原先輩、逢は逢だから!!」
しゅう「僕は……今のままの逢が一番好き!」
しゅう「むしろ、今のままの逢しか愛せない!」
逢「……」
しゅう「逢?」
逢「……」
しゅう「寝てるのか!?今せっかく大事な事言ったのに聞いてないのか!!」
しゅう「自分から聞いておいて寝るのか!!失礼だなぁ」
しゅう「あれ?……顔赤い。まさか酔ってる!?」
しゅう「まだグラス半分しか飲んでないのに!?」
逢「あ~な~た~」
しゅう「えっ?」
逢「好き……でふ」
しゅう「おい!!大丈夫か!?完全に酔ってるぞ」
逢「酔って……ない……でふお……」
しゅう「もういいから、早く休むんだ!立てるか?」
逢「あなた……立ってる」
逢は僕の脚の付け根辺りを見て言った。エッチ!
しゅう「いや、むしろ座って……って!何変な事言ってんだよ!!」
しゅう「いいから早く……」
僕はしゃがんで逢を抱っこしようとする。
逢「隙あり……んん……」
しゅう(え!?いきなりキスするのか!?)
逢「んん……」
しゅう(しかもだんだん勢いが強くなって……)
しゅう「うわ!」
僕は逢に押し倒された。逢が僕の上に乗ってキスしてくる。
逢「んん……んん……」
しゅう(まずい……逢が完全に狂っている!?)
逢「あん……ちゅっちゅ……ちゅっちゅ」
しゅう(舌まで出してきた!!おい誰か、止めてくれ!!)
逢「あん……ちゅっちゅ……ちゅっちゅ」
しゅう(逢!頼むから正気に戻ってくれ!!)
逢「あん……ちゅっちゅ……ちゅっちゅ」
しゅう(お、やっと離してくれるみたいだ)
逢「はぁ……参ったか!」
しゅう「参りました」
逢「ふふふっ、よろしい」
しゅう「……」
逢「私は……塚原先輩には絶対に負けませんから!!」
しゅう「はい??」
逢「あなたは……私だけを見ていてください」
しゅう「逢……」
逢「はぁ……」
逢はそれを言い終えるとまた眠り出す。
しゅう「そっか。そうだったのか」
お酒に酔って理性を失うと、動物的本能のまま行動する。
さっきの言動もきっと逢の動物的本能だったんだろう。
塚原先輩に見とれる僕を見て、きっと悔しかったんだ。
この世界で一番好きな人が自分以外の人にも好意を持っている。
許せない……だから強行手段に出た。それがキスだ。
私だけを見ていてほしい……それが逢の本心なんだ。
しゅう「ごめんな。もう余所見しないから」
逢「……」
僕は逢をお姫様抱っこして寝室に運び……
しゅう「おやすみ。ちゅっ」


翌朝
逢「はぁ……おはようございます……」
しゅう「おはよう!ご飯出来てるよ」
逢「ありがとうございます」
しゅう「大丈夫?まだ酔ってない?」
逢「いえ、平気です。ただちょっと眠いだけで」
しゅう「え?昨夜はあれだけぐっすり寝てたのにまだ眠いのか」
逢「あれだけって?」
しゅう「3時頃だったか?」
しゅう「あの子が突然泣き出して、様子を見たらオムツがぐっしょりでさ」
しゅう「逢が起きないから僕が替えてやるしかなかったんだ……」
逢「あ……すみません」
しゅう「いいよ。でも、まだオムツだから良かったけどさぁ……」
しゅう「腹減った!だったら僕どうしようも出来ないよ」
僕は逢の上半身辺りを見て言った。
逢「……エッチ。変態。こんな朝っぱらからどこを見て何を言ってるんです?」
しゅう「そっか。逢じゃ無理か」
逢「……ん?それ、どういう意味です?」
しゅう「え?僕……今何か言いましたか?」
逢「この際です……離婚しましょうか?」
しゅう「するかぁ。僕は別に構いませんよ!」
しゅう「その代わり、どうなっても知りませんからね!ふふふっ」
逢「……最低」
逢はふくれっ面をして勢いよく座る。
しゅう「ああ、でも惜しいなぁ。離婚しちゃうのかぁ」
逢「……はい」
しゅう「せーっかく半年間頑張って水泳を我慢してきた誰かさんのために……」
しゅう「今日は有給使って市民プールにでも連れて行ってあげようと思っていたのになぁ」
逢「え?」
しゅう「そっかそっか。じゃあ、今日はいつも通り仕事に行くか」
逢「……」
しゅう「……」
逢「……ずるい」
しゅう「ん?」
逢「……そんなのずるいです!」
逢「悔しいです。何だかしてやられた気分です」
逢「わざと私を怒らせて……それから喜ぶようなことを言うなんて……」
逢「私……怒れないじゃないですか!!すごく悔しい……」
しゅう「……あはは」
逢「何ですか?」
しゅう「逢はかわいいなぁ!!!」
逢「……」
複雑な顔をする逢。
しゅう「ごめん。僕が悪かった」
逢「……許しません。今日は私の言う事、何でも聞いてもらいます」
しゅう「分かりました。キスをすればいいんですね?」
逢「えっ?誰もそんな事……んん……」
逢が言い終わる前にその口をキスで塞いだ。
しゅう「んん……」
逢「んん……」
しゅう「んん……」
逢「はぁ……」
しゅう「あはは」
パーン!
逢を離した瞬間、僕の左の頬に逢のビンタがとんで来た。
しゅう「いててて……何すんの?」
逢「命令違反。もう許しませんっ!」
逢は笑顔で自室に戻る。
しゅう「あははは……」
しゅう(機嫌が直ってよかった)
しゅう(あ、そうだ。市民プール行く前に梅原にもらったお宝本を再びチェックしよう)

しかし、どこにもない!!

しゅう「あれ?おかしいなぁ。まさかまた逢が……?」
逢「どうしたんです?」
しゅう「あ、ちょうどいいところへ!ここにあった本知らない?」
逢「ああ、それなら片付けました!」
しゅう「おい!!あれ捜査に必要な資料だったのに!!どうしてくれるんだ!!」
しゅう(もちろん嘘だがな)
逢「え?あの水着写真集が捜査に必要だったんですか?どういう風に?」
しゅう「ぶっ……」
しゅう(中身バレてるじゃないか!)
逢「あなた~?もしかして今の嘘なんじゃ?本当は私に言えないような……」
しゅう「ち、違うんだ!!えっと……だからな……」
しゅう(何かうまい言い訳を……そうだ!!)
しゅう「もしもプールでの犯行予告が出された場合に……」
逢「場合に?」
しゅう「どうやって一般客に混じって、女性捜査官に水着を着せて……」
しゅう「潜入させるかという作戦に必要な資料だったんだぞ!!」
逢「それ、本当なんですね?」
しゅう「うん。もちろんだ」
逢「じゃあ、信じます」
しゅう「よかった。だから、早く返してよ」
逢「え?何であなたが持ってる必要があるんです?おかしいじゃないですか」
しゅう「何が?」
逢「対象は女性捜査官……なんですよね?」
しゅう「うん」
逢「『女性』捜査官……なんですよね?」
しゅう「う、うん」
逢「だったらあなたが持ってるのは不自然です」
しゅう「う……」
逢「警察のお偉いさんが男性捜査官にそんなものを渡すはずがありません」
逢「あなた……私に嘘吐きましたね?」
しゅう「ご、ごめんなさい」
逢「はぁ……がっかりしました」
逢「私がいるのにまだあんなもの読むなんて……」
逢「やっぱり離婚した方が……」
しゅう「う……」
しゅう(まずい!!さっきせっかく機嫌直したのに……)
しゅう(こうなったら……)
しゅう「ごめん、逢。嘘を吐いたことは謝る!」
しゅう「だけどな、今回逢を市民プールに連れて行くきっかけになったのはあの本なんだ」
逢「え?」
しゅう「あの本を読んでいたら、ふいに逢の黒ビキニ姿を思い出してな」
しゅう「そういえばこの半年間、逢は出産で泳ぐ事が出来なかったなぁって……」
しゅう「そう思った途端、逢を久しぶりに泳ぎに連れて行ってやろうかって思い付いたんだ」
逢「……」
しゅう「それじゃ駄目……かな?」
逢「……」
しゅう「……」
逢「もう、仕方ありませんね」
しゅう「え?それじゃあ?」
逢「あの本は……もう捨てちゃったので返せませんが……」
しゅう(えっ……そんな……)
逢「恩なら……返したいと思います」
しゅう「え?」
逢「私のためを思って市民プールに連れて行ってくださるあなたに……」
逢「恩返しなら……してもいいです」
しゅう(逢……)
逢「あなたの言ってたあの水着……一体どこにしまったかな~?」
逢は再び笑顔で自室に戻って行く。
しゅう「やったあ!!!」

こうして逢と市民プールに遊びに行く事になった。
もちろん娘も一緒に連れて行き、子供預かり所に預けるつもりだ。
塚原先輩の誓いのキスとの交換条件で梅原からもらったお宝本は……
結局逢に捨てちゃったけど……
最終的に逢の機嫌を損ねることもなく……
ついでに、久々に逢の黒ビキニ姿を見られるから……まあいいか。

あの思い出の死闘から1週間……
僕と逢、それに娘は相変わらず幸せな毎日を送っている。
家族3人、いつまでも末永く仲良く暮らしていく。
いや、3人だけじゃなく、今後まだまだ家族は増えるかもしれない。
例え何人になろうと七咲家は僕と逢が頑張って安泰させていく。
僕と逢ならきっと出来るさ!そう信じている!!

逢「あなた、早く行きましょう!早くしないと置いて行きますよ!」
しゅう「ああ、待って!そんなに急がなくても大丈夫だよ」

そう……幸せな時間はそんなに永くは続かないかもしれない。
だから、今幸せな時を噛み締めながら、ゆっくりと生きていかないとね!




七咲アフターストーリー
エピソード「死闘を終えて……」
END

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