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2010-06-26

第17話「先輩、これからもよろしくお願いします」

4月上旬
某神社
チャリンチャリン
カランカラン
パン、パン。
橘「……」
七咲「……」
橘「よし……と。さあ、次どこ行こうか?」
七咲「そうですね、お守り買いませんか?」
橘「お守り?うん、いいね。買おうか」
七咲「はい」


七咲は3月3日に輝日東高校を卒業した。
それから約1ヶ月間、引っ越しの準備を忙しなくしていた。
僕の住んでいたアパートは二人で暮らすにはちょっと狭かったので……
塚原先輩、森島先輩たちと一緒に不動産屋を回って……
これから同棲するアパートを決めた。
七咲と一緒に暮らすには個人の部屋が二つあることと……
トイレとお風呂が別であることが条件だ。
最初は困難かと思われたが、意外にも条件に一致するアパートが見つかった。
前のアパート同様、駅からも大学からも近い。
そしてようやくすべてが落ち着いた今……
こうして二人でアパートの近くの神社にやって来て……
二人の門出が無事であるように祈願した。

橘「うわ、色々あるね!」
橘「えっと、健康長寿、安全祈願、安産祈願……」
橘「金運上昇、学業成就、商売繁盛……どれにしよう?」
七咲「とりあえず学生なので、学業成就がいいんじゃないですか?」
橘「あ、そうか」
七咲「はい。お互い留年しないように」
橘「ははは……つまり、余計な出費は抑えろと」
七咲「はい!」
橘「でも、そう考えると病気でもしたら余計な出費になるよなぁ?」
橘「健康長寿とか?いや、いらないか」
橘「あ、だったら!アルバイトしてるし、商売繁盛とかは?」
橘「うーん、そう考えると全部ほしいなぁ……」
七咲「先輩。多くても2つまでにしましょう」
橘「え?どうして?」
七咲「こういうのは欲張らない方がいいんです」
七咲「願い事は少ない方が当たる確率も少なくなりますが……」
七咲「それだけ一つ一つが貴重になるんです」
橘「ああ、そっか。欲張るといいことないもんな」
橘「二頭追う者一頭も得ず……か」
七咲「はい、そういうことです」
橘(欲張らない方がいい。七咲らしい考え方だ)
橘(そうやって今まで自分の自由を犠牲にして……)
橘(家族のために頑張って来たんだもんな)
橘(だったら、僕が七咲を自由にしてあげないと!)
橘(七咲が今まで犠牲にしてきた分、僕が取り戻してあげないと!)
七咲「でしたら、先輩。安全祈願なんてどうですか?」
橘「安全祈願?」
七咲「はい。私たちはお互いに無茶をして危なっかしいので」
橘「なるほど。じゃあ、それにしようか!」
七咲「はい」
橘「学業成就と安全祈願か。果たして本当に効くのだろうか」
橘「あんまりお守りの力って実感したことないんだよな」
七咲「お守りが実際に効くかどうかなんて、誰にもわかりませんよ」
七咲「ただ、効くと信じていれば効くと思いますよ」
橘「結局は買い手の信仰がすべてってことか。宗教らしいな」
七咲「私は必ず効いてくれると信じています」
橘「じゃあ、僕も信じることにする」
橘「せっかくこうして二人で買いに来たお守りなんだから……」
橘「しかも片方は七咲が選んでくれたから必ず効くと信じたい」
七咲「先輩……」
橘「あ、あっちに縁結びの絵馬がある!絵馬書いてみない?」
七咲「はい。書きましょう」


橘(ちなみに出発の1時間前……)

七咲家・玄関
梅原「ちわーーっす!東寿司の出前でーす!」
橘「おおお!梅原!!その大量の寿司いったいどうしたんだ!?」
橘「頼んだ覚えないぞ!金払えるかな……」
梅原「サービスだぜ、大将。親父が持ってけってさ!」
橘「え?じゃあタダなのか!?ありがとう」
梅原「いいってことよ!俺とお前の仲だろ?」
橘「梅原!」
梅原「橘!」
七咲「何してるんですか?お二人とも、気持ち悪いです」
二人「な……!!」
七咲「梅原先輩、ありがとうございます」
凹んでいる二人を無視して七咲はさっさと居間へ寿司を運ぶ。
橘「あ、それはそうと。梅原。この前はありがとうな。これ、この前のお代だ」
梅原「おう!お役に立てて嬉しいぜ、大将」
橘「お前も一緒に食ってったらどうだ?」
梅原「おう!最初からそのつもりだったぜ。邪魔するぜぃ!」
ピンポーン!
橘「あ?またお客さん?誰だ?」
ガチャ。
美也「にししし」
パタン!
美也「ああああああ!どうして閉めるの!?バカにぃに!!」
橘「にぃにって呼ぶな!だいたい何でお前が来るんだよ?」
橘「僕は呼んだ覚えないぞ!」
美也「お兄ちゃん!開けてよ!!」
七咲「あ、美也ちゃん。どうぞ」
七咲がドアを開ける。
美也「逢ちゃんありがとう」
美也「やーっぱりどっかの誰かさんとは違って逢ちゃんは優しいなぁ」
橘「誰のことだよ?」
美也「べぇーだ!」
橘「くそ!七咲が呼んだってことか。また余計なことを」

居間
七咲のお父さん、お母さん、七咲、郁夫、梅原、美也、そして僕……。
計7名で食卓を囲む。
父「梅原くん、わざわざすまないね。そちらも商売なのに」
梅原「ああ、いえ。どうってことないですよ!」
梅原「橘は俺の親友なので、これくらいは余裕です」
母「本当は4人で食べるところを私たちや郁夫まで誘って下さって……」
橘「当然ですよ。だって、一番苦労なさっているのは親御さんですから」
梅原「そうそう。ごちそうしないと罰が当たります」
美也「それに……はむはむ。みんにゃで食べたほうがおいひいひね。はむはむ」
橘「おい、美也。お前、ちょっとは自重しろよ。人様ん家だぞ?」
美也「いいんだもーん」
橘「おいおい……」
母「じゃあ、ありがたく、いただきます」
梅原「どうぞどうぞ」
梅原「……っておい!郁夫!お前……何さり気なく俺のイクラ取ってんだよ!?」
郁夫「……」
郁夫はいつも通り満面の笑みだ。
梅原「しかもウニが置いてある……とほほ。俺ウニ食えねぇんだ……」
郁夫「へしん!!」
梅原「……」
父「じゃあ、私のイクラと交換するかい?私はウニ好きなんだ」
梅原「いいんすか!?ありがたく、いただきます」
美也「あ、逢ちゃん食べないの?もらうね!」
パクッ。
七咲「あ……最後まで取っておこうと思ったのに」
橘「……」
七咲が箸を置いた瞬間に咄嗟に七咲の箸を取って……
七咲が美也に取られたネタを僕の皿から七咲の皿に移す。
七咲「え?」
橘「こら、美也!よくも僕のを取ったな!」
美也「ふぇ?お兄ちゃんのなんて取ってないよ?」
橘「とぼけても無駄だ!今日という今日は絶対に許さない!!」
橘「卒業式後のホームルームでの恨み、まだ覚えているからな!」
美也「ふぇぇ……スケベ星人に襲われる!!逢ちゃん助けて!」
橘「誰がスケベ星人だ!?」
七咲「知ーらない。美也ちゃんなんて知らない。クスッ」
美也「そんなぁ!!」



橘(……なーんてことがあったなぁ。まったく、美也の奴!!)
七咲「書けました。先輩、どうぞ」
橘「うん」

彼氏:彼女を必ず守り幸せにしてみせます! 橘しゅう
彼女:彼氏をずっとそばで支えてみせます! 七咲逢


橘「できた!」
七咲「……」
橘「……」
七咲「必ず……結ばれますよね、私たち」
橘「僕たちが信じていれば、必ずね!」
七咲「私は信じます!」
橘「僕だって!七咲には負けないぞ」
七咲「それはどうでしょうね。クスッ」
橘「あっちにおみくじがあるよ!引いてみない?」
七咲「あ、いいですね!引きましょう!」

橘「やった!大吉!!」
七咲「あ、私もです!!珍しいですね、二人同じって」
橘「そう?えっと、恋愛は『今の人が最上迷うな』……だって」
七咲「え?私もです!!本当に珍しいですね」
橘「じゃあ、僕たちってこの神社公認のカップルってことか!?」
七咲「そういうことになりますね」
橘「そっかぁ。よかったなぁ!」
七咲「はい。私も嬉しいです」
橘「さて、次はどこに行く?」
七咲「そうですね……向こうの通りなんてどうですか?」
七咲「ちょうど桜が満開なので」
橘「そっか。花見って手があったな!行こう」



通り
七咲「きれいですね……」
橘「うん。何か、前に輝日東神社で見た二期桜を思い出すよ」
七咲「ああ、あの時の。私が二期桜に似てるって先輩が言ってくれました」
橘「うん。そういえばそうだった」
橘「……あっ」
七咲「どうしました?」
橘「あれ」
七咲「お団子屋さんですか?」
橘「うん。お団子食べたくなってきた……」
七咲「花より団子とはこのことですね」
橘「あ、ごめん。空気読めなくて」
七咲「いえ。いいですよ。私も何だかお腹が空いてきました」
七咲「それに先輩は私にお寿司を譲って下さったので」
橘「ああ。ごめんな。あんな卑しん坊な妹で」
橘「本当に美也の奴、まだまだガキだからな……」
七咲「私から言わせれば似たもの同士だと思いますよ」
七咲「先輩も美也ちゃんも」
橘「そんな……あいつと一緒にしないでくれ」
橘「んじゃ、買って来るからここで待ってて」
七咲「行ってらっしゃい」

橘「お待た……えっ?」
男「よぉ、姉ちゃん。俺の女にならないか?」
七咲「あの、どちら様ですか?」
男「別に俺が誰だろうと関係ねぇだろ」
男「一緒に遊ばねぇか?」
橘(これって……正真正銘、ナンパ……だよな?)
七咲「お断りします。私にはもう、心から決めた相手がいるので」
男「またまた~。魂胆見え見えだぜ」
男「女はみんなそういう嘘をつくんだよ~!」
七咲「嘘じゃないです。よろしければ彼の元までお連れしましょうか?」
男「いいから黙って来いや!」
ナンパ男は七咲の腕を掴んだ!
七咲「!!」
七咲「離して下さい!!通報しますよ」
男「ふん。片手でどうやって通報する気だ!?」
男「頭、大丈夫かぃ?はははは……」
七咲「!!」
七咲(先輩、早く……来て)
橘(あんにゃろう!!汚ねぇ手で七咲にベタベタ触りやがって!)
僕はその場に買ったばっかのお団子を置いて咄嗟に七咲の元に駆け寄る!
そしてナンパ男と七咲の間に割って入る!
橘「そのきったない手で僕の彼女に触るな!」
僕は力一杯ナンパ男の手を七咲の腕から引き離した!
七咲「先輩!」
男「くっそ!この姉ちゃん本当に男がいたのか!?ちっ。ずらかるぜ」
男は逃げて行った。
七咲「先輩!!」
泣きながら抱きついて来る七咲を、僕はそっと受け止めた。
橘「七咲!!……ごめんな。僕が油断したせいであんな怖い思いをさせて」
七咲「いえ。先輩は何も悪くありません」
橘「それにしても何て乱暴な奴なんだ……。許せないよ」
橘「僕が刑事さんになったら、安心で安全な街作りをしたいな」
橘「そう、誰も傷つくことがない平和な世の中にしたい」
七咲「なりますよ……」
橘「え?」
七咲「先輩が刑事さんになったら、きっと平和な世の中になりますよ」
橘「そ、そう、かな?」
七咲「はい。私は信じています。先輩のこと」
橘「あ、ありが、とう。あ、そうだ。お団子!」

橘「おいしいね」
七咲「はい。あ、先輩。ちょっと動かないでください」
橘「え?あ…」
七咲が僕の口の周りに付いている団子の餡をなめて取ってくれた。
七咲「おいしいですね」
橘「うん。甘くておいしくて恋の味がする……」
七咲「本当ですね。クスッ」

僕と七咲……
桜の花が舞い散るこの通りで……
二人でお団子を食べながら……
ゆっくりと流れる、充実した時を過ごす。
いつまでもこの幸せが続きますように。


七咲「先輩。今夜は何が食べたいですか?」
橘「うーん、そうだな……。カレーにしよっか」
七咲「カレーですか。わかりました」
橘「できたら僕も調理を手伝いたいんだけど」
橘「ほら、受験前夜に肉野菜チャーハンを作ろうとしたら……」
橘「全然調理法がなってなかっただろ?」
七咲「なるほど。私に教えてほしいというわけですね」
橘「うん」
七咲「わかりました。じゃあ、近くのスーパーに買い物に行きましょうか」
橘「うん」


17時
スーパー
橘「じゃあ、僕は肉の方を見て来るよ」
橘(さすがにスーパーの中でナンパする男はいないだろ?)
七咲「はい。お願いします」

橘(うーん、やっぱり国産が一番だよな……)
橘(ちょっと高そうだけどな)
松原「あれ?しゅうちゃん?」
橘「え?あ……松原」
華村「あれれ?しゅうちゃんもいたんだ……」
橘「華村まで……。どうしてここに?」
松原「どうしてって、俺ら自炊してるし」
華村「俺らもアパート暮らしなんだよ」
橘「へぇ……」
松原「あ、そういえば!七咲ってどうしてる?」
橘「は?何でいきなりその話題なんだ!?」
華村「聞いたぜ。インターハイでまーた優勝してスポーツ推薦合格したらしいじゃん」
松原「んで、まーたご丁寧に俺らの出身高校を打ち負かしてくれたな」
橘「ああ、何だ。知ってたのか?」
松原「で。彼女は今どうしてんだよ?」
橘「……」
華村「この近辺の大学に通うってことは……も・し・か・し・て!?」
橘(やべ!)
七咲「も・し・か・し・て!?……何ですか?」
橘(うわあ……七咲、来るな!)
松原「え?」
華村「は?」
七咲「お二人とも……橘先輩の大学のお友達ですか?私に用があるんですよね?」
松原「私に?え?まさか……お前が?」
華村「な、な、な、七咲さんですか!?」
七咲「はい。私がな、な、な、七咲逢ですが、何か?」
橘(あっちゃあ……)
松原「本物か!!これが本物の七咲逢!!」
華村「どうやらそのようだぜ」
橘「本物のってな……おいおい」
七咲「ああ、もしかして。この方たちが私と塚原先輩のことをバケモノ呼ばわりしたんですか?」
橘「ご明察」
松原「ご、ごめんなさい!!二度と申しません!!」
華村「僕たちが悪かったんです!!」
橘「ん?何頭下げてんだ、お前ら?変な奴ら」
七咲「ここでお逢いしたのも何かの縁です。うちに来てカレーを一緒に食べませんか?」
松原「い、いい……のか?」
華村「だって俺たちひどいこと言ったし」
七咲「いえ。別に気にしてませんから」
松原「あ、あざーっす!」
華村「ごちそうになります!」
橘「おいおい……本当にいいのか?」
七咲「ええ。みんなで食べた方がおいしいですから」


新居
橘「上がれよ」
松原「お邪魔します。うお、広いなぁ」
華村「前のアパートよりも広くてしかもちゃんと片付いてるじゃんか!」
七咲「ええ。私が片付けました。先輩、放っておくとすぐ散らかすので」
松原「まるで子供だな」
橘「う、うるさい!そういうお前らのアパートだって……」
華村「しゅうちゃん子供~ひゅーひゅー!」
橘(こいつら聞いてねぇ)
七咲「じゃあ、早速調理にかかります」
橘「あ、僕も手伝うよ!」
七咲「いえ。私一人で十分です」
橘「そんなぁ……約束したじゃないか!」
七咲「先輩、今は状況が状況なので……」
橘「つまりあいつらを見張っておけと?」
七咲「そういうことです」
橘「なるほど」
松原「おい、そこ何ボソボソしゃべってんだ?」
華村「恋人同士の秘密の会話ってやつか?」
華村「くそう、俺らの前でイチャイチャしやがって!」
橘「気に食わなかったら別に出て行ってもいいぞ?」
橘「ここ、僕と七咲の家だし」
七咲「あれ?お二人とももうお帰りですか?」
七咲「せっかくごちそうしようと……」
松原「いえ。何でもありません。どうぞ、ごゆっくりと」
華村「そうですよね!別に羨ましくなんてないんだから!」
松原・華村「くそ~」
橘「ふっ」
七咲「クスッ」



松原・華村「いただきます。……うめぇぇぇ!!」
松原「このカレーうまくね?」
華村「いいなぁ、料理上手な彼女は」
橘「羨ましかったらお前らも頑張ってみたら?」
七咲「そうですね」
松原「ちくしょう!」
華村「勝ち組だからって上から目線かよ~」
七咲「ところで、まだお二人のお名前を聞いていませんでしたね」
松原「ああ。俺はしゅうちゃんと同じ学科・学年の松原正義だ」
七咲「え?……梅原正吉?」
松原「違う!!ま・つ・は・ら・ま・さ・よ・し!!」
七咲「ああ。松原さんですか。ちなみに、まさよしってどういう漢字ですか?」
松原「せいぎって書いて正義だ」
七咲「せいぎ……『まさきち』と『せいぎ』」
七咲「何だか紛らわしいですね」
七咲がボソッと呟く。
松原「紛らわしくて悪かったな!」
七咲「あ、いえ。すみません。別にそういう意味では」
華村「んで同じく、華村政治だ」
七咲「花園誠治……えっハナヂ王子!?」
華村「違う!!何でしゅうちゃんと同じ間違いするんだよ!!」
華村「『はな村』の『はな』は中華の華で、政治は政治!」
華村「まったく、どこまで似たものカップルなんだ!?」
橘「そりゃ間違えるのも無理はないよな」
橘「だって、僕らは同じ輝日東高校で、似たような名前の奴を知ってるから」
七咲「ちなみに梅原正吉は先輩の元クラスメイトで……」
七咲「花園誠治、通称ハナヂ王子は先輩と同じ学年でした」
橘「正しい吉と書いて正吉、誠治の『せい』は誠だ」
松原「なるほど。梅原正吉と花園誠治って奴がいたんだな」
華村「自分と似た奴がこの世界に3人はいるって言うけど……」
華村「まさか本当にいたとはな」
松原「ちなみにさ、その『ハナヂ王子』っていうダッサイあだ名はどっから付いたんだ?」
橘「ああ。僕も聞いた話なんだけど……苗字のハナと名前のジを取って……」
橘「ハナヂ王子って呼ばれているみたいだ」
橘「1年生の時の体育でサッカーボールが直撃して派手に鼻血を出したこともあるみたいだ」
松原「へぇ」
華村「俺とそいつが一緒ってわけね……はぁ」
橘「まぁ、間違えるのも無理はないってことさ」
七咲「そのハナヂ王子って人、私のクラスメイトの女子はかっこいいとか言っていましたが……」
七咲「私はどこがかっこいいのかわかりませんね」
橘「ただのキザな奴だよ。別にかっこよくなんかない」
松原「先輩の方が……かっこいいですよ。クスッ」
華村「そうか。やっぱりそう思うか、七咲」
七咲「はい?」
橘「え?」
松原「とぼけても無駄だ!」
華村「お前ら今、絶対にそう思ったはずだ!!」
七咲「さてと。夕食の後片付けをしないと」
橘「もう20時だし、お前らそろそろ帰れよ」
松原「ははーん。あくまで白を切るつもりか」
華村「しゃーねーな。じゃあな。ごちそうさま」
松原「美味かったぜ。ごちそうさま」
二人は帰って行く。
橘「……やれやれ。ごめん、あんなうるさい連中で」
七咲「いえ。賑やかで面白いお友達でしたね」
橘「そうか?」
七咲「はい」

こうして、松原と華村を家に招いて4人で夕食を食べた。
ついでに七咲に二人を紹介した。
これからもあの二人がうちに遊びに来るかと思うと何だか大変だな。
まあ、その時はその時で頑張るか。

この後は普段通りに過ごした。
引っ越しの準備などで数日前から二人でここで暮らしているので……
初日こそ色々な意味で大変だったが、さすがにもう同棲には慣れてきた。

そして明日は待ちに待った七咲の入学式だ。
土曜日なので、僕も見に行くことができる。
初めて七咲のスーツ姿を拝むことができそうだ。
すごく楽しみだな。
早く明日にならないかなー。


第18話に続く。

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