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2012-01-01

エピソード正月版「先輩、祈、幸伎、あけましておめでとう」

僕と逢の長女である祈が小学校低学年になった頃の話。
同じく長男である幸伎が生まれて4ヶ月ほど経った翌年の元日。

とある七咲家にて、家族全員による「あけましておめでとうございます」が聞こえる。
僕と逢と祈と幸伎、それに逢のご両親に弟の郁夫もいる。
そう、ここは輝日東の七咲家だ。
僕と逢と祈は幸伎を連れて帰省していた。
大晦日の数日前に帰省し、逢と幸伎が七咲家に、僕と祈が橘家に泊まった。
数日間それぞれの家で過ごしたり時々合流したりし、元日になったら七咲家で再び合流した。
4人全員でどちらかの家に泊まるとさすがに窮屈になるからだ。
幸伎はやはり逢がいないとどうしようもないので逢に任せた。
祈は僕らが付いていなくても一人で何でもできる子だし、美也とも仲がいい。
ちなみに祈が幸伎くらいの歳の時は僕が一人で橘家に泊まるなど、少し悲しい思いをしていた。

まあ、そんな感じの年末だったが、年明けは華やかだ。
僕と祈がちょっと早く起きて橘家から七咲家に向かい、七咲家の家族全員が七咲家で合流した。
その一方で、橘家では僕の両親と美也がよろしくやっている。
橘家か七咲家のどちらでおせちを食べようか迷ったけど、僕は一応七咲家の人間でもあるので七咲家を選んだ。
どちらかの家に美也たちも含めた全員が集まるという手もあったが、それはやはり窮屈になるのでやめた。
いいんだ、向こうは美也がいれば何とかなる。

というわけで、事前の相談で七咲家では6人前、橘家では3人前のおせち料理が用意されている。

希「逢、お疲れ様」
逢「え?」
希「ほら、幸伎君生まれたじゃない」
逢「ああ、うん」
邦夫「二人目は大変だっただろ?郁夫が生まれた時に思い知った」
逢「そうでもないよ。先輩も祈も手伝ってくれたから」
しゅう「そうだっけ?僕は何もしてないけど?一番協力してたのは祈だったぞ」
逢「いいえ。先輩が頑張って働いたおかげで無事に出産できたんですよ」
しゅう「いや、そんなの当然だって」
祈「それにお父さん、わたしにいろいろ教えてくれたから。つうほうの仕方とか住所とか」
逢「あ、そういえば。先輩が祈に知恵を付けたおかげでもありましたね」
邦夫「そうだったのか」
しゅう「あれぇ?そんなことしたっけ?」
逢「とぼけても無駄です。感謝してますから」
しゅう「……」
郁夫「……」

僕は照れ隠しでわざととぼけていたがバレバレだった。
そんな僕を見て、ニヤニヤしている郁夫。相変わらず人見知りだ。

あ、そうだ。
説明しよう!
さっき会話に出て来た「希(のぞみ)」さんと「邦夫(くにお)」さんは逢のお母さんとお父さんだ。
第12話で登場した七咲アフターストーリーオリジナルネームだ。
ゲーム本編にはそもそも逢のご両親は登場しない。

希「あらあら。しゅう君はうちのお父さんに、祈ちゃんはお母さんに似てきたわね」
しゅう「いえいえ。僕なんてまだまだですよ」
祈「お母さんも郁夫おじさんが生まれる時、よくおてつだいしてたの?」
希「それはもうすごかったわ。本当に助かったから」
逢「お母さん……」

逢は照れている。

祈「そうだったんだ……。だったらわたし、もっとがんばらないと」
しゅう「頑張る?」
祈「お母さんをこえる!」
逢「祈……」
祈「この前のクリスマス、同じクラスの男の子のお父さんがしんじゃって」
祈「それで分かった。一番大事なのは家族だって」
祈「友だちも大事だけど、一番そばにいてくれるのは家族だから」
祈「わたし、もっともっと役に立ちたい。大好きな人を守りたい」

一同、黙って聞いている。

祈「あ、えっと、あの……」

周りが静まり返っている中、一人で話したので祈は照れている。

幸伎「おぎゃあ、おぎゃあ」

幸伎が祈の気持ちを察したのか、突然泣き出した。

逢「どうしたの?」

逢が席を外す。

希「立派ね。泣きそう」
邦夫「祈ちゃん、これからもお母さんを頼むよ」
祈「う、うん」
しゅう「よし。じゃあ、恒例の……」

僕はポケットに手を突っ込んだ。

しゅう「じゃーん!これな~んだ?」

僕は小さな紙の袋を取り出した。

祈「わぁ!」

祈は見覚えがあるので、目を輝かせている。

邦夫「あ、忘れていた」
希「え?こんな大事なものを?」
邦夫「冗談。ほら」
希「まぁ」

二人もそれぞれ小さな紙の袋を取り出した。

祈「ありがとう」
逢「何ですか、みんなして」

逢が戻って来た。

しゅう「おかえり」
逢「私がいない間に渡すなんてずるいです」

と、言いながらさりげなく似たような小さな紙の袋を取り出した。

祈「えっと……」

祈は小さな紙の袋に入っている金額を確かめた。

祈「こんなに、いいの?」
しゅう「祈は頑張り屋さんだからな。ご褒美」
逢「それで好きな物を買って」
祈「こんなに、受け取れない」
希「まぁ、そんなところまで似て……」
邦夫「まるで二人の逢を見ているみたいだ」
しゅう「よし、分かった。このお年玉は貯金しよう」
祈「うん」
しゅう「いつか祈がお嫁さんになる時まで」
祈「およめさん?」
しゅう「うん。大好きなむー……」
逢「!」

ドガッ!

しゅう「いてっ!」
逢「ごめんなさい。そこにハエが止まったような気がして」
しゅう「わざとだろ?」
逢「……」

そういえばそうだった。
祈の前では祈の大好きなむーくんの話はしない約束だったな。
にしても、肘鉄はひどいよ。
もう少しズレていたらみぞおち辺りだった……。

逢「じゃあ、お年玉はお母さんが預かるね」

逢が祈のお年玉を回収した。

しゅう「あれ?そういえば郁夫がいない」
逢「……いつの間に?」
邦夫「郁夫なら初詣に行くと言っていた」
希「コレらしいわ」

逢のお母さんが右手の小指を立てた。

逢「えええええっ?」
しゅう「あいつ、人見知りなのに、よく……」
逢「私がいない間にそんなことが……」
希「今回こそうまくいくといいんだけどね」
祈「ん?どういうこと?」

祈が右手の小指を立てて不思議がっている。

しゅう「えっと……」
しゅう(祈が知るにはまだ早いか)

僕は祈の前にしゃがみ、右手の小指を立てて、祈のに絡めた。

しゅう「ゆ~びきりげんまん、うそついたらはりせんぼんのーます。ゆびきった!」

指を離した。

祈「何のやくそく?」
しゅう「ん?えっと……3日後の1月4日にお母さんと祈と幸伎と旅行に行く約束」
祈「えっ?」
逢「はい??聞いてませんが」
しゅう「当然。今話したんだから」
祈「旅行??どこ??」
しゅう「稲羽市っていう田舎。そこにある老舗旅館“天城屋旅館”を予約した」
祈「しにせ?あまぎや?」
逢「予約した?いつですか?」
しゅう「去年の11月くらい。たまたま思い付いて予約したらたまたま空いてた」
逢「お仕事は?」
しゅう「当然休みさ。ていうか、本当は去年のうちに行きたかったけど、休み取れなくてな」
しゅう「幸伎のために逢も祈も頑張ってたから骨休めだよ」
逢「いいんですか?」
しゅう「うん。祈が生まれた時だって、3人で旅行したじゃないか。今度は幸伎も」
祈「わたしも旅行したの?」
しゅう「うん。高級旅館だったよ」
祈「本当に?」
しゅう「疑うのか?ほら」

携帯の画像を見せた。

祈「うわぁ、すごい……わたし、まだ赤ちゃんだったんだ」
しゅう「この前、警察でお話を聞いてくれた、華村刑事いるだろ?」
祈「あの人?」
しゅう「たまたま応募で旅行券が当たったんだって。それでお父さんにくれたんだ」
しゅう「祈のために頑張ったお父さんとお母さんにご褒美だって」
しゅう「今度はそういう理由じゃなくて、お父さんがお金を出すけど……ご褒美なのは変わらない」
祈「やったー!」
逢「ありがとうございます」
祈「あ、ねぇ」
しゅう「ん?」
祈「おじいちゃん、おばあちゃんと郁夫おじさん、美也おばさんは?」
しゅう「あ……しまった。考えてなかった。すみませんでした!」

僕は逢のご両親に謝った。

邦夫「おいおい、何で謝るんだ?」
希「そうよ。私たちのことはいいから。4人で楽しんで来て」
しゅう「ありがとうございます」
邦夫「こちらも仕事があるし、郁夫の世話だってしなきゃいけない」
希「誘われても多分予定合わないと思う」
祈「来れないの?」
邦夫「ごめんな」
祈「ううん」
しゅう「そういうわけだ。急で悪い。旅行の支度頼むよ」
逢「はいはい。まったく、いつも急ですね。クスッ」
邦夫「そうだ。旅行は一緒に行けないけど、これから初詣に行こうか」
祈「はつもうで?」
逢「そういえば行ったことないかも」
希「逢、祈ちゃん。こっちいらっしゃい。用意してあるから」
逢「用意?まさか?」
祈「はい」


それから、6人で輝日東神社の初詣に向かった。
支度に手間取りそうな女性陣を残して、逢のお父さんと幸伎と一緒に先に向かった。
人混みのせいか郁夫の姿は見つけられなかった。
あるいはもう別の場所に移動した可能性もある。
何せ、彼女が一緒のようだから。
しばらくして……

逢「お待たせしました」
祈「ど、どう、かな?」
しゅう「……」
邦夫「……」
逢「や、やっぱり私には……」

僕も、逢のお父さんも、二人の着物姿に魅了され、黙るしかなかった。
僕は黙って携帯電話を取り出した。

ピッ、カシャッ!

着物姿の逢と祈を写真に収めた。
なお、逢のお母さんは私服だった。

逢「えっ?な、何か言って下さい……」
しゅう「ふふっ、似合ってる!二人とも、すごく、いい!!」
邦夫「そう思うよ」
逢「え……」
祈「ん……」

二人とも照れてしまった。

しゅう(逢の着物姿、こんなにも美しかったのか!祈もすごく美しい!)
しゅう(待てよ?着物姿ってことは……履いてない?)
しゅう(ごくり)
しゅう(逢と祈の着物をめくれば……もしかして……もしかして!?)
逢「ほら、先輩、行きますよ」
しゅう「あ、逢……」
逢「はい」
しゅう「え、えっと……」
祈「早く!」
しゅう「あ、う、うん。いいんだ」
逢「?」
しゅう(さすがに、ここじゃ無理だな)

カランカラン。

みんなでお参りした。

祈「こっち、おみくじあるよ」

みんなでおみくじを引いた。

しゅう「うっそぉ、凶だなんて……」
しゅう(さっきあんな妄想したバチが当たったんだろうか。とほほ)
祈「やったー!中吉!」
しゅう「いいなぁ」
逢「……信じられません」
しゅう「逢はどうだった?」
逢「これ」

ナント……
大吉

しゅう「うへぇ!!すごいな」
邦夫「逢は頑張ったからご褒美だよ」
しゅう「……」
邦夫「あ、えっと、しゅ、しゅう君も……」
しゅう「……いいんです。これが結果です」
希「あら……」

逢のご両親はともに小吉だった……。

しゅう「な、何で僕だけ凶!?」
逢「日頃の行いですね」
しゅう「ひどい……」
逢「凶だけにきっと今日限りですよ」
しゅう「うまい……」
祈「ん!そうだ!もう100円ある?」
しゅう「あるけど?どうするんだ?」
祈「もう一回引く!」
しゅう「え?い、いいって。何回やっても変わるものじゃ……」

僕から100円を受け取って、祈はもう一回おみくじを引いた。

祈「出た。えっと……きょ、う?」
しゅう「あ……ガーン!ほら見ろ」
祈「凶だって。ざんねんだったね」

祈が幸伎に話しかけた。

逢「なるほど、幸伎の分だったんだ」
しゅう「そうか。そうだったのか。お前、仲間だな。よかった。あははは」

僕は幸伎の頭を優しく撫でた。

しゅう「いい子、いい子。男同士、仲良くしような」
逢「ちょ、先輩、どいて下さい」

逢に無理やり幸伎から引き離された。

しゅう「何をするんだよ?」
逢「何をじゃないです!悪運を幸伎に移さないで下さい!迷惑です」
しゅう「ひどいよ……」
希「こらこら」
希「じゃ、えっと、みんなでそこに並んで。記念撮影」

逢のお母さんはスタンド付きのカメラを用意していた。
スタンドを立てかけ、七咲家の集合写真を撮った。
残念ながら郁夫だけいないが……まあいいか。

その後、帰宅して家族全員でトランプやら花札やら百人一首やら正月らしい遊びをやった。
ついつい盛り上がって何時間もやっていると……

逢「祈。宿題は終わったの?」
祈「まだ」
逢「早く終わらせなさい。じゃないと旅行連れてかないよ?」
祈「ええっ?」
逢「旅行から帰ったらどうせ疲れてやらないでしょ。そしたら冬休みはあっという間に終わっちゃう」
祈「う、うん」
逢「まったく。誰かさんが急な予定を立てるからこんなことになるんです」
しゅう「は!?僕か?僕のせいか?そりゃ悪いことしたなぁ」
しゅう「どれ、祈。宿題手伝ってやる。元はお父さんのせいでもあるし」
祈「い、いいよ……」
しゅう「遠慮するなって」
逢「いいんですか?私だけ旅行に行きますよ?二人は罰としてお留守番です」
しゅう「ええっ?そんなのやだ!」
祈「がんばる!しゅくだい終わらせる!」

祈は逢の部屋に閉じこもった。
橘家から来る時に持って来たカバンに一応宿題の道具が入っていたんだ。

しゅう「頑張れ!頑張れ祈!一緒に旅行行くんだ!」
希「さてと。祈ちゃん頑張ってることだし、おいしいご飯作るわ」
逢「私手伝う」
希「いいわ。逢はしゅう君と一緒にいなさい」
逢「でも……」
希「いいから」

逢のお母さんは台所に向かった。
逢のお父さんも部屋に戻っていた。

しゅう「……」
逢「……」

二人っきりになった途端に話すことがなくなる。

逢「先輩」
しゅう「ん?」
逢「郁夫の部屋に行きましょうか」
しゅう「いいのか?」
逢「私の部屋は祈が使っているので、今ちょうどいない郁夫の部屋に行きましょう。郁夫いないから平気です」
しゅう「そ、そうか」

二人して郁夫の部屋に向かった。

しゅう「……」
逢「……」

そこでまた無口になる。
すると、逢が僕の肩に手を回し、僕をじっと見つめた。

しゅう「逢……ん」
逢「ん……」

初キスをした。

しゅう(逢……逢)
逢「んん……」

しゅう「んんん……」
逢「んんん……」

久しぶりに深いキスをした。

しゅう「はぁはぁ」
逢「はぁはぁ」
しゅう「やっぱり、逢の唇はいつだって気持ちいい」
逢「先輩も」
しゅう「ふっ」
逢「クスッ」
しゅう「逢、照れ屋さんだな」
逢「えっ?」
しゅう「本当はキスがしたくて人払いしたんだろ?」
逢「え……?」
しゅう「祈に宿題をやらせ、希さんにご飯を作ってもらい、邦夫さんはたまたま部屋に戻り……」
しゅう「さすがに居間じゃ人目につくからここを選んだ。そうだろう?」
逢「ち、違いますよ……それを言うなら先輩だって」
しゅう「僕だって?」
逢「私と祈の着物姿を見て、また良くない妄想をしていましたね?」
しゅう「し、してない!断じて」
逢「本当ですか?」
しゅう「うん」
逢「私気付いてました」

そう言って逢は僕のある部分を触った。

しゅう「逢?」
逢「ここ、盛り上がってましたよ。あの時」
しゅう「そ、そんな馬鹿な……」
逢「もう……何にそんなに興奮してたんですか?」
しゅう「う……」

逢は手を離した。

逢「嘘です。でもやっぱりエッチな妄想はしてたんじゃないですか」
しゅう「う……だ、だって、逢も祈も美しかったから。つい」
逢「……」
しゅう「ほ、褒めてるんだぞ?いけないのか?」
逢「ふふっ」
しゅう「……」
逢「旅行、ありがとうございます」
しゅう「いや、いいって」
逢「祈も一生懸命宿題を頑張っています。楽しい旅行にしたいですね」
しゅう「うん」


こうして三が日を輝日東で過ごした。
祈はどうにか頑張って三が日で宿題を終わらせた。
急な旅行の話だったので、輝日東から旅先に向かうことになった。
ま、ちょうどいいっちゃちょうどいい。
輝日東に戻って来たのも一種の旅行。
旅支度は万全だからだ。
いよいよ1月4日に、幸伎も含めた七咲家の旅行が始まる!



エピソード正月版「先輩、祈、幸伎、七咲家の旅行に行きましょう」へ続く

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