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2010-08-27

第3話「変態でも風邪は引く!?」

七咲アフターストーリー第4話準拠

橘家
美也「にぃに、しっかりして!!」
美也「と、とりあえず服着替えて!!今持って来るから」
橘「う……そ、そのくらい僕が自分で……」
美也「無茶しないで!!」

美也「はい。着替えとタオル。玄関じゃまずいから風呂に行くよ」
橘「あ、ああ」
美也「せいのっ!!……重い」
橘「僕を引きずるなって!!」
美也「でも立てないでしょ?」
橘「が、頑張るから……」
美也「無理だよー」
それでもにぃには頑張って立ち上がった。
ふらふらしてて危ないからみゃーがにぃにの両手を持って支えた。
美也「じゃあ、行くよ」
橘「ああ、頼む」

美也「とーちゃーく!まずは服を脱いで……」
橘「ちょっと待て!!何でお前が脱がすんだ!?」
美也「だってにぃに、ふらふらで危ないし」
橘「だ、大丈夫だ!この通り……うわっ」
美也「ほらー!」
橘「で、でもな……お前には見られたくないんだよ」
美也「遠慮しなくていいって!だってみゃーたち兄妹でしょ?」
美也「にぃにの裸なんて見ても全然平気だし」
橘「そういう問題じゃない!!」
美也「じゃあ、どういう……あ、分かった」
橘「あん?」
美也「ひょっとして……逢ちゃんに脱がせてもらいたい……とか?」
橘「ぶーーーーーーっ」
橘「今ので3度くらい熱上がったぞ……」
美也「図星ね。この変態!!」
橘「僕は変態じゃないし、図星でもない!!」
美也「嘘吐いてもみゃーには丸分かりだよ」
美也「今こんな妄想してたでしょ?」

妄想
七咲「それじゃあ、先輩。ズボン、下ろしますね」
橘「あ、ああ」
橘(な、何だか緊張する……興奮してきた)
橘(だ、駄目だ……反応するんじゃない!!)
七咲「おや?先輩、何かここ、すごく盛り上がっています」
橘「え?」
七咲「そんなに興奮しなくてもいいのに……かわいいですね」
橘「あ……」
橘(な、七咲が、僕の大事なとこをじっと見つめている……)
橘(やめろ、やめるんだ……)
七咲「よいしょっと……次は……」
橘「パ、パンツは自分でやるから!!」
橘「お願いだからもうやめて!!」
七咲「いいえ。このくらい私が」
七咲「だって、いつか先輩と私は夫婦になるので……」
橘「ふ、夫婦だとぉ!?僕と……七咲が……夫婦!?」
七咲「はい」
そう言って七咲が僕のパンツに手をかけた!!!!!
橘「あ……やめろ、やめてくれーーーーー」
橘「こ、これ以上興奮したら……僕は……僕は……」
七咲「クスッ」
橘「僕はもう我慢の限界だあああああああああ!!!!!!!!!」

プシューーーーーーーー!!!!!!!!
美也「あ、に、にぃにの身体からすっごい湯気が!!」
橘「あ~」
バタッ。
美也「にぃに!?うわ、さっきよりもすっごい熱が!!」
橘「美也……僕はもう……駄目かもしれない」
美也「にぃに!!」
橘「頼むから……出ていってくれないか?」
橘「僕は……一人で着替えるから」
美也「みゃーが手伝うってば!」
橘「いいから出てけ!!邪魔なんだよ!!」
美也「あ、にぃに……」
ビシャン。
にぃには何とか立ち上がってみゃーを風呂場から追い出した。
美也「もう……何よ!?人がせっかく親切に着替させてあげようとしたのに」
美也「もう知らない、バカにぃに」
美也「そんなに逢ちゃんが好きなら、ずっとイチャイチャしてればいいでしょ!!」
橘「な、七咲が……僕の奥さんに……。いい!!すっごくいい!!最高じゃないか」
美也「……」
にぃには妄想の余韻に浸りながら、服を着替えた。

美也「もういい?」
橘「ああ」
美也「それじゃ、立って。部屋に行くよ」
橘「う、うん。もう立ってるけどね、ある意味」
美也「変態」


しゅうの部屋
みゃーはにぃにをベッドに寝かせた。
美也「これ、風邪薬。これ飲んでずっと寝てなよ」
橘「ありがとう」
美也「食事は持って来るから、トイレ以外では起きて来ないでね」
橘「ああ……お前……何か態度が冷たいな」
美也「気のせいだよ!じゃあね」
バタン。
橘「美也の奴……どうしてあんなに怒ってるんだ?」

美也の部屋
美也「ああ、もう!!悔しい!!」
美也「みゃーが脱がせようとしたら嫌そうな顔するのに……」
美也「何で逢ちゃんならいいの??」
美也「みゃーは……こんなにもにぃにの事を大切に思っているのに」
美也「第一、にぃにが風邪引いた原因はデートに行ったからでしょ?」
美也「逢ちゃんのピクニックシートを拾おうとして海に落ちたから……」
美也「逢ちゃん、さっきそう言ってた」
美也「つまり、にぃにが風邪引いたのは逢ちゃんのせいなんでしょ?」
美也「なのに……どうして?」
美也「……」
美也「はぁ、もういい。考えるだけ虚しい。寝よう」


翌朝
2-B教室
七咲「みんな、おはよう」
女子「あ、逢ちゃん、おはよう」
いつも通り席についてほっとする逢ちゃん。
すると、そこへ……
美也「た、大変だぁ!大変なのだぁ!!」
ダダダダダダダダダダダダ……
中多「美也ちゃん、そんなに慌ててどうしたの?」
美也「それが……聞いてよ、紗江ちゃん!!」
美也「うちのお兄ちゃんが……」
七咲「……?」
中多「橘先輩が……?」
美也「風邪で寝込んだんだよ!!」
みゃーは昨日の事が悔しかったので、わざと逢ちゃんにも聞こえるように大きな声で言った。
中多「え?」
七咲「……ええっ!?」
逢ちゃんの表情が一瞬凍りつく……
美也「びーくりしちゃうよね!!」
美也「変態でも風邪を引くとはこのことなのだ、にししし」
七咲「ねぇ、美也ちゃん、それ本当なの!?」
みゃーに駆け寄る逢ちゃん……作戦通り(キリッ
美也「え?うん。昨日逢ちゃんが帰った直後、お兄ちゃんが突然玄関で倒れたんだ」
美也「ひどい熱だったよ」
七咲「……!!」
七咲「そんな……そんなことって!私のせいで……」
逢ちゃんはその場にうつむき、両拳を強く握り締める。
そして今にも泣きそうな表情をしている。
中多「七咲……さん……」
美也(まずい……さすがにやり過ぎたかも!!)
美也「逢ちゃんのせいじゃないよ!しっかりして」
七咲「……」
教室を出て行こうとする逢ちゃん……
美也「逢ちゃん……どこ行くの?」
七咲「ちょっと……屋上に。すぐ戻る」
美也「逢ちゃん……」

どうしよう!?こんなに悲しそうな逢ちゃん、初めて見たかもしれない。
何だか、昨日にぃにをデートに誘った事を後悔しているみたい。
今にも泣き出して自分自身を責めようとしている。
みゃーのせいで……大変な事になった……
どうしよう!?どうすればいいの!?
あ、そうだ!!こんな時のウメちゃんだ!!行こう。

美也「紗江ちゃん、ちょっと行って来る!」
中多「あ……美也ちゃんまで……」


3年生廊下
美也「ど、どうしよう、ウメちゃん!!」
梅原「ん、どうした?何があったんだ?」
美也「実はうちのお兄ちゃんが逢ちゃんとデート中に風邪引いちゃって……」
美也「逢ちゃんが自分のせいだって落ち込んでいるの」
梅原「デート中に風邪引いた?いや、あいつもっと前から風邪引いてたみたいだぜ」
美也「へ?そなの??」
梅原「ああ。でも、七咲を悲しませたくなくて隠し通してたみたいだ」
美也「でも、結局逢ちゃん悲しんでる!」
美也「とにかく、ウメちゃんの方から逢ちゃんに説明してあげて」
美也「それから、美也たちは気を遣って出掛けるから今夜はお兄ちゃん一人なのだ」
梅原「わかった。そう伝えておくよ。……あと、ウメちゃんはやめろよ」
美也「ありがとう、ウメちゃん!」
梅原「はっはは……聞いてないよ……」

梅原「まったく、俺は縁結びの神様かって!」


2-B教室
七咲「美也ちゃん!」
美也「あ、逢ちゃん!戻って来たんだね!」
七咲「美也ちゃん、今夜、美也ちゃんの家に行ってもいいかな?」
美也「え?今夜、みゃーも両親もいないよ」
七咲「橘先輩のお見舞いがしたい!お願い!」
美也「うう……わかったのだ!お兄ちゃんが心配なんだね」
七咲「ありがとう!美也ちゃん」
美也「いいのだー逢ちゃんの頼みだもん」
美也(作戦通りなのだ。にししし……)

放課後
橘家
ピンポーン
美也「はーい。……あ、逢ちゃん!」
七咲「美也ちゃん、今晩は」
美也「うっわ、その袋、すーごい量だね」
七咲「うん。橘先輩に栄養を付けなくちゃ。たくさん買っちゃった」
七咲「橘先輩は?」
美也「部屋で寝てるよ。こっそり行って脅かしてやるのだ。にししし……」
七咲「それもいいかも」

橘家・しゅうの部屋
橘「ゲホッ、ゲホッ」
橘「やっぱり無理してデートに行ったことで罰が当たったか」
橘「これじゃ七咲に逢えないし、受験勉強だってできないよ」
橘「僕はバカだ」
七咲「本当だよ、バカ」
橘「美也に言われたよ、くそう。……あれ?でも声がなんか違うような……」
七咲「本当にバカな先輩です……」
橘「え?な、七咲!?どうしてここに?」
七咲「梅原先輩から聞きました。先輩、何も無理しなくてもよかったのに」
橘「え?あ、ああ……」
七咲「本当に、世話の焼ける先輩です」
美也「逢ちゃんに怒られてる。にししし……」
橘「美也……」
美也「お兄ちゃん、ごめんなさいは?」
橘「何で美也に謝らなきゃいけないんだよ……」
美也「みゃーじゃない!逢ちゃんにだよ!まったく」
橘「バカって言うなよ」
美也「お兄ちゃんが余計な気を遣ったせいで逢ちゃんを悲しませたんだよ」
七咲「私、てっきりデートに行ったことで先輩が風邪を引いたのかと思い……」
七咲「すごく責任を感じました。でも、その後、梅原先輩から聞きました」
七咲「先輩は風邪を引いていたにも関わらず、私のためにデートを……」
橘「……七咲、黙っていて悪かった。でも、楽しそうな七咲を見ていたらどうしても……」
美也「あ、じゃあ、みゃーは出かけて来るのだー後は二人でね」
七咲「美也ちゃん、ありがとう。行ってらっしゃい!」
美也「逢ちゃん、そのスケベ星人に襲われないようにくれぐれも注意するのだー」
橘「誰がスケベ星人だ!」
七咲「わかった。気をつける」
橘「七咲まで……」
七咲「冗談ですよ、クスッ」
美也「では、さらばなのだーにししし」
みゃーは部屋を出て行く。

そしてしばらく考え事をしながら、外をぶらぶらする。
美也(それにしても悔しい。にぃに……何で逢ちゃんが来た途端に表情が変わるの?)
美也(あんなに嬉しそうな顔しちゃって……デレデレしちゃって……)
美也(みゃーと二人っきりの時には見せた事もないような顔しちゃって)
美也(打倒・逢ちゃん、にぃに・奪還……か)
美也(もう、早くも挫折しそう。敵いっこないよ、逢ちゃんには)
美也(予想以上の相手を敵に回して後悔してる)
美也(どうすれば逢ちゃんに敵うのかな?)
美也(うーん……とりあえず……お腹減ったのだ!!ご飯食べて行こう)

美也(はぁ。食べた食べた……食後のまんま肉まん、おいしい!)
美也(あ……もうそろそろ9時になる。早く帰らないと!)
結局、何の対策も考えず、お腹だけ満たしたみゃーは……
そのまま帰宅することにした。

美也「ただいま!」

美也「あ、お兄ちゃん!大人しくしてたんだね。逢ちゃんもありがとう」
橘「は、早かったんだな、美也」
七咲「み、美也ちゃん、お帰り」
美也「早かった?何言ってるの、もう9時だよ?」
橘「はっ?」
七咲「え?」
二人して時計を見上げる……なんと、時刻はすでに9時を回っていた!!
橘「もうそんな時間だったのか!」
七咲「もうこんな時間……早く帰らないと!」
美也「あれ?二人とも何か怪しいぞ。……まさか、このスケベ星人がぁ!!」
七咲「せ、先輩、お大事に……また明日」
逢ちゃんは足早に逃げる。
橘「あ、七咲、行くな!!」
美也「逢ちゃん、バイバーイ。……うううううう」
橘「あ、ははは……べ、別にやましいことなんか……」

にぃにのバカァァァァァァァァァァァァァァァ!!
ギアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!

橘「あう……ぐあ……」
美也「もう!知らない!!」

はぁ……どうせこんなことだろうと思った。油断した。
どうせにぃにと逢ちゃんは二人っきりなのをいいことに……
イチャイチャしてたんでしょ?バレバレだよ……。
こんなことになるなら気を遣うんじゃなかったよ。
これでまた、にぃにの心はみゃーからさらに離れ……
逢ちゃんの方へと着々と近付いていくのであった。
今回もまたみゃーの完敗だよ。
どうすれば逢ちゃんに勝てるのやら……
みんなも次回に期待してね。バイバイなのだ。

第4話に続く。

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2010-08-22

第2話「デートを邪魔するのだ!!」

七咲アフターストーリー第3話準拠

翌日
昼休み
キーンコーンカーンコーン
美也「やったあ!!お昼だね!!」
中多「そだね」
美也「みゃーお腹空いたのだ」
七咲「美也ちゃんのお腹、すごい勢いで鳴ってたよ。クスッ」
美也「う……そ、そう?」
七咲「ふふっ、冗談」
美也「なーんだ、びっくりしたー」
中多「ふふふっ」
美也「紗江ちゃん、一緒にお昼食べようか!」
中多「え?い、いいけど……七咲さんは?」
七咲「あ、私はちょっとね」
美也(逢ちゃん、またバカにぃにの所に行くんだな)
美也(いっつも校舎裏でにぃにとイチャイチャしている!!)
美也(でも、今日という今日は絶対に許さないのだ!!)
七咲「美也ちゃん?どうかしたの?」
美也「ふぇ?」
七咲「私の顔に何かついてる?」
美也「う、ううん。何でもない」
七咲「……なら、いいけど」
美也「さ、紗江ちゃん。一緒に食べよう」
中多「うん」
七咲「じゃあ、私は行くね!」
逢ちゃんが教室を出て行った。
美也「……」
中多「美也ちゃん??」
美也「ごめん、紗江ちゃん。ちょっとトイレ。先食べてて」
中多「う、うん」

みゃーは教室を出てまっすぐ校舎裏に向かった。
そして茂みに隠れ、にぃにと逢ちゃんの会話を盗聴する。

橘「お待たせ」
七咲「いえ。私も今来たところです」
橘「じゃあ食べようか」
七咲「はい。召し上がれっ♪」
橘「…」
七咲「どう…ですか?」
橘「うまい!このチャーハン、最高にうまいよ」
七咲「そうですか?それならよかったです」
橘「七咲はいいお嫁さんになるよ!」
美也(なぬ!?バカにぃに!!何て事を言うんだ!?)
七咲「えっ?」
橘「料理が上手だからさ、きっと喜んでもらえるよ」
七咲「あ、ありがとうございます…」
照れる逢ちゃん…だけど、どこかがっかりした表情。
美也(そうじゃないでしょ!鈍いなぁ)
美也(って!違う違う。みゃーが応援してどうするの??)
美也(何か邪魔する手立ては……)
橘「うん、おいしい!」
七咲「…」
七咲「あ、あの、先輩?」
橘「うん?」
七咲「そういえば最近勉強ばかりでまったくデートしていませんね」
橘「ああ、そういえばそうだったな」
美也(デート??)
橘「でも…僕はあんな低い成績だから、浮かれていられないよ」
七咲「でも、勉強には息抜きだって必要ですよ」
美也(ダメダメ!!にぃにに息抜きさせちゃダメ!!)
橘「そりゃあそうだけどさ、七咲は部活で忙しいんだろ?」
美也(よく言った、にぃに!!)
七咲「いえ…そうでもないんです」
美也(えっ?)
橘「え?」
七咲「今週日曜日は空いてます」
橘「本当に?」
美也(嘘……)
七咲「はい。それで先輩とデートでもしようかなと考えていました」
美也(あ……)
橘「やったー。それで…場所と時間は?」
七咲「それが…まだ決めていません」
橘「じゃあ、僕に任せて」
七咲「はい。わかりました。楽しみにしていますね」
美也(終わった……いや、デートを邪魔すればいいのだ!!)
美也(その手があったか!にししし)
キーンコーンカーンコーン
橘「まずい!予鈴が鳴ってる!早く食べ終わらないと!」
七咲「はい!」
美也(あ!いっけない!!ご飯食べ忘れた)

一方、その頃
中多「美也ちゃん遅いな。もう1時間もトイレにこもってる」
中多「もしかしてお腹でも壊したのかな?うふふ」

こうしてみゃーは今週日曜日のにぃにと逢ちゃんのデートを邪魔することにした!
二人とも、覚悟するのだ!!にししし。

そしてデート当日
美也「……」
みゃーは物陰に隠れてこっそり二人の様子を伺う。
美也(バカにぃにめ!)
美也(昨日みゃーがどんなに聞いてもとうとう待ち合わせの場所と時間を白状しなかった!)
美也(意外と強情なんだから、まったく……)
美也(でも、みゃーは頭がいいのだ!!そんなことで諦めたりしないもんね!)
美也(デートに出掛けるにぃにをこっそり尾行したのだ!にししし)
橘「……」
七咲「先輩、お待たせしました」
橘「おぅ、七咲か」
美也(よし、逢ちゃんが来た。デート尾行、スタート!!)
七咲「それで…今日はどこに行くんです?」
橘「今までのデートコースを一通り回ってみる…なんてどうだ?」
七咲「今までの?」
橘「そう。去年のクリスマス前に行った水族館・砂浜・ファミレス…」
橘「それからクリスマスに行った温泉」
美也(そんなに行ったのか!?お~の~れ~逢ちゃんめ!!)
七咲「あ、それでこんな早い集合時間なんですか?」
橘「そう。全部回りきれるか不安だったからね」
七咲「では、ここでこうしているのも時間の無駄ですし、行きましょうか」
橘「うん」
美也(絶対に邪魔してやる!!)

まず、にぃにと逢ちゃんは水族館に入る。
みゃーも二人が先に入ったのを確認し、後から入り……
ギリギリ気付かれない場所から二人の会話を盗聴する。
しかし……
橘「……」
七咲「……」
美也(うー……周りがうるさくて会話が聞こえない!!)
美也(どうして今日はこんなに混んで……日曜日だからか)
美也(もうちょっと近付きたいけど、さすがにバレる)
美也(ペンギンの水槽の前でもう1時間……)
美也(何してるの?早く場所移動して!)
七咲「……?」
美也「!?」
みゃーは逢ちゃんの視線を感じたから近くの水槽の陰に隠れた。
美也(えっ?今逢ちゃん一瞬こっち見た??)
美也(あはは……まさか……気のせい……だよね?にししし)
美也(バレるわけがないよ)

ペンギンの水槽から離れ、水族館内を一通り見回したにぃにと逢ちゃん。
次の目的地・砂浜へと向かう途中、水族館を出た辺りで……

橘「ああ、楽しかったなぁ」
七咲「……」
逢ちゃんは何か考え事をしているみたい。
橘「ん?七咲、どうかしたの?」
七咲「あ、いえ……別に。楽しかったですよ」
橘「そ、そっか。ならいいんだけど」
七咲「……」
橘「……やっぱり、つまらなかった?」
七咲「いえ、そういうわけではなく……先輩?」
橘「あ、うん。何?」
七咲「ちょっと……もう少し近付いてください」
橘「えっ?近付くって!?」
にぃには照れている。
七咲「ほら、もう少し」
橘「あ……うん」
七咲「……」
逢ちゃんが周囲を見渡しながら、にぃにの耳元で何か話している。
橘「え!?」
七咲「……」
橘「うん、分かった。行くぞ!!」
七咲「はい!!」
にぃにと逢ちゃんが二手に別れて走りだす!!
美也(ま、待て!!まさか……やっぱり逢ちゃんにバレた!?)
美也(さっきの水族館でのあの視線……勘づかれたんだ……)
みゃーはすかさず逢ちゃんの跡を追う!
美也(コンビニの裏手に入って行った!!)
美也(でも、あそこは確か行き止まりだったはず!!)
七咲「はぁはぁ」
行き止まりで逢ちゃんが止まる。みゃーに背中を向けたまま。
七咲「やっぱり跡をつけて来てたんだね?美也ちゃん!」
美也「うっ……」
橘「はぁはぁ……って!お前か、美也!!」
美也「あ、お兄ちゃん」
にぃにもみゃーの背後からやって来た。
七咲「おかしいと思ったんだよ」
七咲「中多さんから聞いたよ。お昼休みになるといつも一人でどっかに行っちゃうってね」
美也「……」
七咲「そのせいで中多さんはお昼ごはんをいつも一人で食べてるんだって」
七咲「美也ちゃんとせっかく一緒に食べる約束したのに、いつも破られるって言ってた」
七咲「かわいそうだよね、中多さん」
美也「……」
橘「お前、最低じゃないか!それでよく紗江ちゃん紗江ちゃんって……」
美也「う、うるさい……」
七咲「でも、たまには約束通り、一緒に食べるらしいですよ?」
橘「え?そうなの?」
七咲「はい。私がお昼部活に行く時だけです!」
橘「え?七咲が部活の時だけ……つまり言い換えると僕が一人の時だけ?」
橘「待てよ……てことは!」
橘「美也!お前、もしかして……ずっと僕らを尾行してたのか!?」
美也「!!」
橘「七咲は、お昼に部活がない時は校舎裏で僕と一緒にお昼を食べている」
橘「お前はその様子を物陰から伺っていた……?」
七咲「ええ。それに間違いはありません。時々視線を感じていたので」
美也「……」
橘「どうなんだ、美也!答えろ」
美也「……そうだよ。すべてその通りだよ」
美也「美也は悔しかったの!!お兄ちゃんとイチャイチャする逢ちゃんを見てて」
七咲「えっ?」
美也「お兄ちゃんは……美也だけのお兄ちゃんなの!!誰にも渡したくないの!!」
橘「……は?」
美也「……は?じゃない!!」
橘「もう冗談はいいからさ、本当の理由を……」
美也「冗談なんか言ってない!!本当なの!!」
橘「……はぁ。何言ってんだか、さっぱり」
七咲「……なるほど。つまり、うちの郁夫と同じっていう事か……」
美也「郁夫?誰?」
七咲「ああ、美也ちゃんにはまだ話していなかったね」
七咲「私には小学1年生の弟がいるの。郁夫っていう」
七咲「すごく甘えん坊でよく私に甘えて来るの」
七咲「私が他の子と話していると今の美也ちゃんみたいに悔しそうな顔をするんだ」
美也「え……?あ、そう?」
美也(みゃーは小学1年生と一緒か!?)
橘「なるほど。美也は僕に甘えたいわけね。気持ち悪い……」
美也「き、気持ち悪い言うな!!」
七咲「もういいよ。今日だけは許してあげる」
七咲「美也ちゃんの、お兄ちゃんを愛する気持ちに免じてね」
美也「逢ちゃん……」
橘「え?いいのか?」
七咲「仕方ありませんよ。私も一応姉なので気持ちはよく分かります」
七咲「先輩もお兄さんなので、そのくらい分かってあげてください」
橘「おいおい、無理言うな……ま、いっか。そうするよ」
美也「ありがとう……」
七咲「その代わり、二度目は許さないからね」
七咲「今日はもう家に帰って、今後一切尾行なんてしないこと!」
七咲「ちゃんと、中多さんとも仲良くしてあげるんだよ?」
七咲「いいね?」
美也「うん」
橘「しょうがないなぁ。まんま肉まんでもお土産に買ってってやるか」
美也「え?いいの?」
橘「かわいい妹のためだ。しょうがないじゃないか!」
美也「やったあ!!!お兄ちゃん、大好き!!!」
七咲「クスッ」
美也「今日はせっかくのデートをごめんね。」
美也「じゃあ、逢ちゃん!また明日なのだ!」
七咲「うん。また明日」
美也「お兄ちゃんも、暗くなる前にちゃんと帰って来るんだよ?」
橘「ああ、分かった」

結局みゃーはその後大人しく帰宅した。
逢ちゃんは予想以上の強敵で、今日はみゃーの完全敗北だった……しかたがない。
でも、にぃにの中でみゃーの存在は少し大きくなったに違いない。
にぃにの、みゃーに対する好感度が上がり続け……
いつか逢ちゃんをも上回る日が来る事を信じている。
はたしてみゃーが逢ちゃんに勝てる日は来るのだろうか……


数時間後、にぃには逢ちゃんに連れられて、ずぶ濡れで帰って来た。

七咲「それじゃ、美也ちゃん、先輩を頼んだよ」
美也「逢ちゃん、任せてよ。にししし……」
橘「だから、その笑い方は辞めろって!」
美也「いいんだもーん」
七咲「クスッ。仲の良い兄妹ですね。それじゃ、先輩、また明日」
橘「ああ。七咲も気をつけて帰れよ」
七咲「はい。では失礼します」
美也「逢ちゃん、また明日ねー!バイバーイ」
七咲「美也ちゃん、また明日!」
パッタン
橘「……さあ、美也、僕は風呂……」
逢ちゃんがドアを締めて帰ったことで安心したのか、にぃにはそのまま玄関で倒れた!
バタッ。
美也「にぃに?どうしたの?」
橘「……」
美也「そんなところで寝たら風邪引くよ?……にぃにってば!」
美也が僕の額にそっと手を当てる。
美也「うわわ……にぃに、すっごい熱あるじゃん!!」
美也「しっかりしてよ、にぃに!!にぃに!!」

にぃにいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい



第3話に続く。

2010-07-27

第1話「逢ちゃん許すまじ!!」

七咲アフターストーリー第1話~第2話 準拠

4月始め
夕方
橘家
橘「ただいま!!」
美也「お帰り!!」
美也「にぃに顔がデレデレしてるけど、何かいいことあったの?」
橘「うん。まあ。ちょっとな」
美也「ふ~ん。そういえば今日高橋先生と面談だったんだよね?」
橘「ギクッ!!」
美也「どうせ模試の成績悪かったんでしょ~?」
橘「う……」
美也「でも、逢ちゃんに慰められていい気になったんでしょ?」
美也「みゃーにはすべてお見通しなのだ!!」
橘「う、うるさい。シャワー浴びて来る!」
美也「はぁ。逢ちゃん……か」

にぃに、昔はよくみゃーと遊んでくれたのに。
幼馴染のりほちゃんと3人で楽しかったのに。
今ではにぃにとりほちゃんは疎遠で……
にぃにとみゃーも疎遠になりつつある。
これもすべてにぃにが逢ちゃんを好きになったせいだ!!
去年のクリスマス……
にぃにが逢ちゃんとデートに行ったあの日から……
すべてが変わってしまった!!
もう……にぃににとっては逢ちゃんが一番大事で……
みゃーなんてどうでもいいのかもしれない!!
みゃー悔しいよ!!逢ちゃんに負けるなんて!!
みゃーは態度には表せないけど、にぃにのことが大好きなのに!!

でも、まだチャンスはあるはず!!
そうだ、にぃにと逢ちゃんはまだ付き合いたてのカップル……
それに対してにぃにとみゃーはもう16年間一緒だよ?
この一緒にいた年月の差でみゃーの方が勝ってるんだ!!
逆転のチャンスは必ずある!!
みゃーは今ここに宣言する!!
「打倒逢ちゃん!にぃに奪還!!」
これ以上、逢ちゃんに大好きなにぃにを好きにはさせない!!
絶対に奪い返す!!何があっても!!!!
逢ちゃん許すまじ!!!!!!!!!!!


というわけで、この話は橘美也が主人公で……
本編「七咲アフターストーリー」の橘美也視点バージョンです。
「にぃに」こと本編の主人公「橘しゅう」の妹である橘美也が……
「逢ちゃん」こと本編のヒロイン「七咲逢」に敵意を抱き……
毎回毎回何らかの作戦を立てて橘しゅうを奪還しようと企てます(笑)
はたして橘しゅうは七咲逢と別れ、橘美也のものになるのか!?
ちなみに見てわかる通り、本作主人公の橘美也はブラコン設定です(笑)

美也「ブラコンで何が悪い!?」


翌日
休み時間
輝日東高校・図書館
美也「でね!この話面白いんだよ~」
中多「え?そうなの?」
美也「紗江ちん、きっと楽しめると思うよ~」
中多「うん。じゃあ、ぜひ読んでみる!」
美也「にししし」
橘「いてっ!な、何をするんだよ、七咲!?」
美也(ん?七咲?この声はもしかして……)
七咲「何をじゃないです!先輩は今なぜここにいるかわかりますか?」
美也(にぃにと逢ちゃん!!)
橘「そ、それは……受験勉強をするため……だけど」
七咲「そうですね。先輩は、勉強をするためにここにいるんですよね?」
橘「う、うん」
七咲「だったらちゃんと勉強に集中してください」
美也(あの二人、図書館でもイチャイチャしてる!!)
中多「美也ちゃん、どうしたの?」
美也「しーっ」
中多「ん?あれは……先輩と七咲さん?」
美也(逢ちゃん……にぃにとあんなに仲良くして!!)
橘「絢辻さーん!」
絢辻「え?ああ、橘くん」
橘「あ、絢辻さん!ちょうどいいところに!!」
絢辻「私に何か用なの?」
橘「うん。実は勉強を教わりたくて。いい……よね?」
絢辻「ええ。構わないわ」
橘「やった!」
美也(な……絢辻先輩まで!?)
美也(にぃに……絢辻先輩とも仲良くしてるんだ……)
美也(逢ちゃんがいるっていうのに……それだけじゃ足りないの?)
美也(にぃに……みゃーは……)
美也「がっかりしたのだ」
中多「美也ちゃん、そろそろ授業始まるから行こう」
美也「にぃに……」
七咲「さ、先輩。私たちも行きましょう」
橘「うん……あれ?美也!お前こんな所で何を?」
七咲「美也ちゃん、遅れるよ?」
美也「う、うるさい……」
橘「は?」
美也「うるさいのだあああああああああああああああ」
七咲「美也ちゃん?」
美也「こんな所でもイチャイチャしちゃって!!」
美也「逢ちゃん、にぃには……みゃーのものなんだからね!!!!!」
美也「絶対に渡さないのだああああああああ」
美也は走って逃げた。
橘「あいつ……何が言いたかったんだろ?」
七咲「さあ?あ、それより早く行きましょう」
橘「うん」

こうして、みゃーは休み時間の図書館でイチャイチャしているにぃにと逢ちゃんを発見した。
さらにはにぃにが絢辻先輩ともイチャイチャしていることが判明。
にぃに……みゃーは情けないよ。

でも、後で廊下で偶然出逢った絢辻先輩から聞いて分かったけど……
絢辻先輩はただ普通ににぃにに勉強を教えていただけで……
別ににぃにのことは何とも思ってなかったらしい。
絢辻先輩からは「まったく。早とちりなんだから」と苦笑された。
猛省します……。
みゃーは、にぃにのことだからてっきり……
「絢辻さん、エッチな勉強を教えて!!」
とでも言ったのかと思ったよ。にししし。

また、絢辻先輩はにぃにと逢ちゃんが恋人同士だってことは見抜いていたらしい。
さすが、天才の絢辻先輩。
勝負はまだまだ始まったばっかり。
これからみゃーは頑張って逢ちゃんに勝ってみせる!!
そして、にぃにを必ず取り戻してみせるからね!!
次回をお楽しみに。



第2話に続く。

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